上写真=ゴールを喜ぶディエゴ・オリヴェイラ(写真◎J.LEAGUE)
■2021年4月7日 明治安田生命J1リーグ第8節(@味の素ス/観衆6,236人)
FC東京 2-1 札幌
得点:(F)ディエゴ・オリヴェイラ2
(札)アンデルソン・ロペス
2ゴールで勝利の使者となる
圧巻の仕事ぶりだった。前半、渡辺剛が退場し、チームは窮地に立たされた。だが、力強いボールの運びで、攻撃の急先鋒になる。守備でも相手を追い、ピンチあらばしっかり自陣に戻ってボールハンターになった。
相手にも退場者が出た直後の61分、欲しかった先制点をスコアする。左からFKの場面で、三田啓貴の蹴ったスピードボールを見事にとらえた。ニアサイドで永井謙佑がバックヘッドで触り、ボールの軌道をとらえるのは難しくなったが、相手守備陣の誰より早く反応し、左足を伸ばしてネットを揺らした。
「すごく速いボールで永井(謙佑)選手がスラしたボールも速かった。一瞬の反射というか、そんな形で足に当てて決めたゴールでした」
69分には追加点も記録した。アダイウトンのロングボールに抜け出すと、力強いドリブルでボックス内に進入。GKの位置を見ながら進み、シュート直前に相手に倒されてPKを獲得した。自らきっちり決めて相手を突き放すとともに、チームを有利な状況に導いた。
「チームの勝利のために労を惜しまず、攻守にわたってプレーしてくれました。大車輪の活躍でした。今季は若干、出遅れましたがそこから徐々にコンディションを上げて、いまは本当に素晴らしいプレーをしてくれています」
長谷川健太監督も絶賛の働きぶり。FC東京は札幌戦の勝利で5戦負けなしとなったが、ディエゴ・オリヴェイラはこの5試合で4得点をマーク。数字の上でしっかり勝ち点を積み上げることに貢献している。
「今はとても良い感覚。これからもっと良くなると思う。ただ、ゴールを決めることができてうれしいですが、後ろの選手たちもしっかりと守ってくれているからこそ。ありがとうという気持ちを伝えたい」
本人には、さらに良くなっていく実感があるという。そして、守備陣の頑張りを称えることも忘れなかった。常に攻守両面に全力を注ぎ、チームの勝利が何より重要と話すストライカーらしい。
「精神的にも中心選手としてやってくれている」。指揮官による最近のD・オリヴェイラ評だ。ナンバー9の充実が、チームの好調に直結している。