2021年4月2日、明治安田生命J1リーグ第7節が開催された。ヤンマースタジアム長居では、セレッソ大阪とサガン鳥栖が対戦。後半開始直後にC大阪の奥埜博亮がミドルシュートを決め、開幕から無失点を続けていた相手を撃破した!

上写真=値千金のゴールを決めた奥埜(25番)をチームメイトが祝福!(写真◎J.LEAGUE)

■2021年4月2日 明治安田生命J1リーグ第7節(@ヤンマー/観衆◎人)
C大阪 1-0 鳥栖
得点:(C)奥埜博亮

・C大阪メンバー:GKキム・ジンヒョン、DF松田陸、瀬古歩夢、西尾隆矢、丸橋祐介、MF西川潤、藤田直之、奥埜博亮、清武弘嗣(90+1分:加藤陸次樹)、FW豊川雄太(90+3分:松田力)、大久保嘉人(76分:山田寛人)

・鳥栖メンバー:GK朴一圭、DF飯野七聖、ファン・ソッコ、エドゥアルド、中野伸哉、MF樋口雄太、松岡大起(69分:島川俊郎)、仙頭啓矢、中野嘉大(46分:山下敬大)、小屋松知哉(63分:本田風智)、FW林大地

最高の結果を出してくれた(クルピ監督)

 開幕から無失点を続ける鳥栖のゴールを、ホームチームがこじ開けた。前半はチャンスを得ながらも決め切れなかったが、後半開始早々も早々だった。

 キックオフで大久保が下げたボールをCB瀬古が受けて、すぐさまロングフィードを前線へ。一度は鳥栖の右サイドバック飯野にクリアされたが、C大阪の奥埜が前向きで回収し、ベストな場所にワンタッチで置く。相手DFの寄せが甘いと見るやエリアの外から右足を振り抜いた。鋭いシュートが、鳥栖の守護神・朴一圭も届かない場所に突き刺さった。

 この試合を無失点で終えれば、鳥栖は開幕からの連続無失点記録を7試合に伸ばし、記録更新となるはずだった。だが、「大阪で新記録をつくらせない」と話していたクルピ監督の狙い通り、C大阪が阻止してみせた。

 リードを奪ったC大阪は、ベクトルを前に向けたまま試合を進めていく。守備ではしっかりブロックを築き、ボールを奪えば素早い切り替えでカウンターを仕掛けた。鳥栖も相手が寄せ切れない場所にポジションを取ってパスをつなぎ、C大阪陣内へたびたび攻め入ったが、中央を締めるC大阪を崩しきれず、攻めあぐねては逆襲を浴びることになった。

 77分には攻めに転じた清武をファン・ソッコが倒し、この日、2枚目のイエローカードを受けて退場。リードしているC大阪が、さらに1人多いという数的優位を手にする。苦しい中で鳥栖も各選手がスペースにしっかり動いてボールをつなぎ、1点を取りに行ったが、ゴールを割るまでには至らず。結局試合は1-0のまま決着した。

「試合の内容的には互角だったと思います。鳥栖はこれまで6試合無失点という非常にオーガナイスされているチーム。そしてわれわれはケガ人がいる中での試合でしたが、そういう意味では最高の結果を出してくれたと思います。選手とサポーターの皆さんとともにこの喜びを分かち合いたい」

 クルピ監督も称えた内容での勝利だった。負傷の坂元達裕に代わって右サイドを務めた西川が躍動し、同じくケガで欠場した原川力に代わってボランチで先発した藤田はさすがのプレーで存在感を示した。無敗の鳥栖に土をつけたという点でも、層の厚さを確認できたという意味でも、C大阪はチームとして自信を深めることになった。これでホームゲーㇺは4戦全勝。安定して成績を出せている。

 ただ、指揮官は試合後の取材で「守備は安定感が出てきたが、攻撃ではまだまだ積極性が足りない。能力を考えればもっと攻撃的な姿勢が出せる」と選手へ注文することを忘れなかった。まだまだ、クルピセレッソは向上できる。もっと向上してみせる。そんな意思表示でもあったのだろう。


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