日本代表の3月シリーズに参加し、小川諒也は大いなる刺激を受けていた。韓国との親善試合では66分から途中出場し、W杯2次予選のモンゴル戦には先発で出場。濃密な時間を過ごして、チームに戻った左サイドバックが、名古屋グランパスとの大一番を前に新たな決意を語った。

上写真=名古屋戦に向けてトレーニングする小川諒也(写真提供◎FC東京)

意識してやらないと海外組と差が開く

 早くから将来を嘱望され、代表入りも期待されてきた小川だが、3月シリーズが代表初招集。ようやくたどり着いたその場所で、日本トップレベルの選手たちと濃密な時間を過ごすことができたという。

「代表初先発、初スタメンというのが、ワールドカップ予選という大事な戦い(=モンゴル戦)で、そこで自分が出られたのは今後の自分のサッカー人生においても貴重な経験になったと思います。試合自体は14-0という大勝だったんですけど、その中でもチームの選手とコミュニケーションを取って色んなところをすり合わせることができました」

 国を代表する戦いは、その準備段階からして刺激的だった。強度やスピード、何より意識の高さを感じたという。代表合宿中の取材では「練習の中での質や集中力、すべてが高いと思いました。全体的に。吉田(麻也)選手は常に全体の事を考えているし、誰かがミスして、ちょっとダラッとなるような時間もすぐに切り替えて『次、次』と(率先して)やっている。そういうところは自分も東京に帰ってチームにもたらしたい。すごく影響を受けています」とキャプテン吉田の姿勢に触れ、代表特有の緊張感について語っていた。

 代表活動で感じた多くのものを、小川はFC東京に還元するつもりだ。吉田キャプテンの振る舞い、海外組のスピードと強度、それらを基準として自分の中に取り込み、チームを刺激する役割を担いたいと考えている。もちろん、自身の今後の成長にも、だ。

「公式戦がある中で、そこで高い意識と強度を保ちながらやっていかないと、どんどん海外の選手と差が開いてしまうと思う。自分や、代表を経験している選手がこのチームにはすごく多いので、そういった選手が中心になって高い意識でやっていきたい」

 モンゴル戦のリカバリーを終え、チームの練習にも合流。明日3日は6連勝中の名古屋と対戦する。

「今年の名古屋はここまで全勝で、失点もOGだけ。とくに守備陣は全員が集中していて堅い印象があります。大量得点は難しいゲームになると思うし、自分たちが早めに失点する展開になると、すごい厳しい試合になると思う。しっかり集中していきたい。1点がかなり重い試合になると思っています」

 僅差の勝負を制すべく、高い集中力で大一番に臨む。

「名古屋戦はしっかり動けると思いますし、動けなければいけない試合。万全な状態で臨めると思います」

 コンディションも問題なし。気力も十分。日本を代表する左サイドバックとなると誓う小川は加速度的な成長を目指し、まずは名古屋戦に全力を注ぐ。


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