横浜F・マリノスの松原健は19日、オンラインで取材に応じだ。前日には約6年半ぶりに、日本代表への招集が発表された。サムライブルーの一員として全力を出しつつも、普段どおりの自分で挑むと意気込みを語った。

上写真=2014年以来となる日本代表入り決まった松原健(写真◎Getty Images)

爪あとを残して、残っていけるように

「どちらも呼ばれたときは唐突で、気持ちとしては一緒。びっくりしている」。松原健は、招集に際の状況を淡々と語った。最初は2014年の夏だった。生まれ育った大分を離れて、アルビレックス新潟へ移ったシーズンに日本代表へ招集された。その年の11月にも日本代表に招集されたが、出場はかなわなかった。あれから6年4カ月。今回の招集に松原が「唐突」というのもうなずける。

 この6年あまり、松原はしっかり時間を重ねてきた。2015年には手術をして、リーグ戦に1試合も出場できない辛さを味わった。2017年には横浜F・マリノスへ移籍し、2019年にはJ1優勝を経験した。ただ、そのシーズンも開幕戦からスタメンだったわけではない。激しい競争を勝ち抜き、栄光をつかんでいる。苦しく厳しい状況を乗り越えてきた。「今までやってきたことの積み重ねが代表選出という形で出たのは、報われた思い」と、本人も語る。

 再び招集された理由について、松原は「もう一人(右サイドバックとして)選ばれた山根(視来)選手も、すごく攻撃が特長だというイメージがある。メッセージとして、前にどんどんアタックしていったほうがいいんじゃないか、とらえている。このチームでやっているようなことを代表でも出せたらいいなと思っている」と話した。攻撃的な横浜FMのサイドバックとして、普段どおりのプレーを出すつもりだ。

 代表選出について、一貫してクールに語り、「選ばれてびっくりということしか出てこない。記者さん泣かせだけど、本当にその一点」と話して、ようやく松原はほほ笑んだ。

「前回(代表で試合に)出られなかった分、出場チャンスがめぐってくるのであれば、全力でやりたい。何とか爪あとを残して、今後も残っていけるように頑張っていきたいと思う」。日本代表であろうとも、やるべきことに変わりはない。


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