FC東京のDFジョアン・オマリはチームへの合流が遅れ、コンディションが心配された。だがルヴァンカップの徳島ヴォルティス戦、J1第2節のセレッソ大阪戦でプレー。存在感を示した。第3節のヴィッセル神戸戦を前に、オンライン取材に応じた。

上写真=今季もFC東京でリーグ優勝したいと話したオマリ(写真提供◎FC東京)

今年もまた全力で頑張る

 契約交渉に時間がかかったことと入国後の自主隔離(2週間)によって、オマリは始動からチームに合流できず、キャンプも遅れて参加となった。だが、本人にはまったく焦りはなかったという。

「皆さんのご存じの通り、昨シーズンの最後にルヴァンカップを勝ち取ることができました。そのことは、自分にとってもクラブにとっても大きかった。新シーズンを始める中で、色んなオプション(選択肢)がありましたが、FC東京に戻って、仲間とともにリーグ優勝という目標に向かって進む方が有意義だと感じました。チームメイトのプレーも分かっていますし、自分を理解してもらっている中で今年もまた全力で頑張るつもりです」

 2021年シーズンも青赤のユニフォームに袖を通すと決めた男は、チームの目標達成のために力を注ぐと誓う。合流が遅れたことで開幕にベストな状態で臨むことはできなかったが、3日のルヴァンカップ徳島ヴォルティス戦で先発フル出場を果たし、6日のJ1第2節セレッソ大阪戦では後半から登場して、チームに安定感をもたらした。

 とくにセレッソ戦ではアンカーの森重真人の背後で渡辺剛とCBペアを組み、昨季終盤の形でプレー。今季はそれほど時間をかけて準備できた形ではなかったが、実にスムーズにプレーしてみせた。オマリ自身も言及していた通り、昨年からの「積み上げがある」証拠だろう。

「森重選手がアンカーになるシステムは昨シーズンの終盤、ACLでもルヴァンカップのファイナルでも経験しています。すごく馴染みのある形です。森重選手は素晴らしい選手なので、そのポジションでもプレーできることは誰もが分かっていると思いますし、自分と渡辺選手と森重選手の真ん中のラインがしっかりしていることで、チームを勝利に導いていけると思います。いまチームは非常にいい関係で、ピッチ内でもピッチ外でもやれているので、これを続けていきたい」

 長谷川健太監督は、森重のアンカー起用に関して、昨年の時点で「一定の答えが出ている」と評価しており、オマリのコンディションが万全なら、今後もピッチの中央にバランスが良く堅固なトライアングルを形成すると示唆している。渡辺は肩の負傷、オマリの出遅れでキャンプから森重をCBで起用するケースが多かったが、渡辺とオマリがそれぞれ復調したことで機に応じて森重のアンカー起用を選択できることになった。

「FC東京として、ルヴァンカップ決勝の舞台を全員で戦ったことの積み上げが今のチームにあると思っています。すごく自信を持てましたし、みんながタイトルを獲る喜びを感じられたのも大きかった。積み上げてきたもので、今やれている。セレッソ戦も先制点を取られましたが、誰もあきらめていなかった。そのことが最後に逆転につながった。(今年の)FC東京の強みは、全員が積み上げてきたこと。そういった姿勢で今後も戦っていく」

 まだ少しオーバーウェイト気味だが、コンディションはいいとオマリ。頼れる男が、これからもFC東京の最終ラインを引き締める。


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