Jリーグが開幕戦の対戦カードごとに実施したオンライン会見。大分トリニータと徳島ヴォルティスの激突に向けては、片野坂知宏監督と甲本偉嗣ヘッドコーチが、白星スタートへの意気込みを語っている。

上写真=オンライン会見に臨んだ片野坂監督と甲本ヘッドコーチ(写真◎スクリーンショット)

2018年以来の激突

 2016年のJ3時代に就任し、1年でJ2、2年でJ1に昇格させてきた片野坂監督にとって、J1昇格3年目、大分通算6年目のシーズン。「9位以上、1ケタ順位を目指して頑張っていきたい」と目標を掲げた指揮官は「私が指揮してから、J1でのホーム開幕戦は初めて。何とかホームで良い試合をして、勝利でスタートできるようにやっていきたい」と意気込みを語った。
 
 一方、2014年以来となるJ1での戦いとなる徳島は、異例のスタートとなる。リカルド・ロドリゲス前監督(現浦和レッズ監督)に代わって就任したスペイン国籍のダニエル・ポヤトス新監督が、新型コロナウイルスの影響で日本に入国できず、プレシーズンだけでなく、開幕も指揮官不在で迎えることになった。
 
 それでも代わりに会見に出席した甲本ヘッドコーチは、新監督とは「毎日ビデオミーティングをしている」とコメント。「監督が(日本に)入れない中でスタートしましたが、選手たちもポジティブにやってくれているし、スタッフも一丸となって前に進んでいくことができている」とした。
 
 さらに「絶対に降格しないように、より高い順位でやれるように、というところを目指して進んでいます」と目標を掲げ、開幕戦に向けても「監督が不在ということを感じさせないくらい、一丸となって大分に向かっていって、勝利を目指したい」と言葉に力を込めた。監督が試合映像を見て指示をすることはないそうで、「僕が現場で指揮を執らせていただいているので、監督から『自信を持ってやってくれ』と任せられている」という。

 お互いのチームの印象について、片野坂監督は「徳島はJ2で素晴らしい成果を挙げて、若い選手、うまい選手、勢いがある選手がそろっている。攻撃も昨シーズンの戦いを見ていると、ボールをしっかりつないでいるチームという印象」と語った。甲本ヘッドコーチは「大分とはJ2にいたときに対戦して、僕自身も好きなサッカーだった」といい、「しっかりボールを握って引き出したりできる、良いチームだと感じている」と分析した。

 それぞれ新戦力が加わっているが、片野坂監督は「各ポジションでのタスク、役割も理解してくれている。既存の選手とのコンビネーションを含め、お互いの意思疎通もしっかりできていて、うまく融合できるんじゃないかと、良い手応えを感じている」と語り、甲本ヘッドコーチも「試合に出そうな選手たちは、かなりフィットしてきている。既存の選手たちとの関係性も良くなってきているので、そこでチャンスを作れたら」と期待を寄せた。

 両者の対戦は2018年のJ2時代以来。3年ぶりの激突で好スタートを切るのは、果たしてどちらだろうか。


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