上写真=今季はゴールやアシストなどより結果にこだわりたいと話した前田大然(写真提供◎横浜F・マリノス)
結果を出さなければ五輪にも選ばれない
シーズンの始めから横浜FMの一員としてキャンプに参加している今年は、途中からチームに加わった昨季とは、やはり違う。それは心構えとチームにおける自身の立場の両面で。2次キャンプの2日目に実施されたオンライン取材で、前田は言った。
「今まで他のチームでは最初の方は走っていましたが、マリノスは全然、素走りはなくて、ボールを使って走るみたいな感じなので、逆にそれはそれで疲れていますけど、良い感じです」
「昨年はシーズン途中から入ったというのもありますし、今まで経験したことのないポジションだったり、戦い方に苦労したというのもありました。今年はキャンプの最初からできていますし、その言い訳は通用しないと思っています。チームが求めてることをしっかりやった上で、ゴールだったりアシストだったり、結果を残していきたい」
今オフに完全移籍を果たし、身も心も横浜FMの選手として、スタートを切れたことは大きなプラスだ。チームは今、積み上げてきた戦い方をベースに、流動的なフォーメーションを含めて新たな戦い方にトライしており、前田自身もサイドではなくCFとしてプレーする機会が多い。そうした『変化』に対しても前向きにとらえて、充実した日々を過ごしている。「真ん中の選手はしっかり点を取らないと試合に出られないと思う。得点というところにフォーカスしてやっていきたいと思います」。今季は、より結果にこだわってプレーするつもりだ。
途中加入だった昨季は23試合で3ゴール。仮にシーズン開幕後もゴールに近い場所でプレーする機会が増えるなら、ゴールという結果を強く求められることになるだろう。本人もそのことを十分に理解し、覚悟している。
「自分の役割は、どんどん動き回って相手の背後を狙ったり、そういうところ。そのうえで結果を残せればと思っています。2ケタ得点を狙いたいし、今年はオリンピックもある。それぐらい結果を残している選手じゃないと選ばれないと思うので」
昨年末に五輪候補合宿に参加し、同世代の選手たちから改めて刺激を受けることにもなった。チームで結果を出し、代表としてプレーする。2021年の目標は、明確だ。前田は開幕に向けて、ここからさらにギアを上げていく。