上写真=ゴールに一番近い場所でのプレーを。田川亨介はポジション争いに貪欲だ(写真◎FC東京)
「さらに強い気持ちはここに持ってきています」
田川亨介の2021年を表現するとしたら「危機感」だろうか。
181センチのサイズと自慢の左足を持つストライカー。FC東京に移籍してきて早くも3年目のシーズンを迎える。沖縄キャンプで新しい1年に備えて鍛えている真っ最中だ。
「1、2年目よりさらに強い気持ちはここに持ってきています。そろそろ本当に先輩方にも負けないプレーを見せなければいけないし、プロとしては5年目でもあるので、もっともっと成長していかなければという危機感を持っています」
FC東京には個性的なアタッカーが揃っていて、2月11日に22歳を迎える田川からすれば、経験豊富な「先輩方」は確かに揃っている。しかし、ピッチの中でまで遠慮することはない。「最初から期待されているのは分かっていたので、それに応えられるように今年も意識しながらやりたいと思っています」と勝負の年だ。
2020年のFC東京は4-3-3のフォーメーションをベースに戦って、田川は主に左右のFWでプレーすることが多かった。
「去年は4-3-3の(最前線の)右か左か、という感じでしたが、やりやすいポジションということだと、一番前で、ゴール前でどんどんプレーしたいという気持ちはあります。ゴールに近いほうが自分の特徴が出ると思いますが、求められているものもしっかりこなしていきたいとは思っています」
最前線のど真ん中では昨年、ディエゴ・オリヴェイラやアダイウトン、永井謙佑が主にプレーしてきた。共通するのは「速さ」。彼らを上回ってセンターフォワードでプレーするには何が必要だろう。
「一番はフィジカルかな、と思っています。外国人選手も多いし、負けないフィジカルをもっともっとつけていかなければいけないと感じています」
すでに兼ね備える強さとしなやかさの両方を高めていくことで、レギュラー争いに名乗りを上げたい。
「フォワードなのでどんどん点を取らないといけないと思います。点を取る動きだったりシュートの精度はよくはなってきていると思うので、さらにスキルを上げていければと思います」
「やはり得点が一番(インパクトが)強いと思います。ブラジル人に負けない結果を求められていて、そこで争いに勝たないと試合に出られないので、こだわってやっていきたいです」
2020年は21試合出場2得点だった。目標はそれを超えること。
「去年よりも、ということだけで、1年1年、確実に成長できていると思える結果を出していきたい」
危機感で自分を焚き付けて、昨年超えとは言わず、2017年の鳥栖時代に挙げた4ゴールを上回ってキャリアハイを打ち立て、さらにその先へと進んでいきたい。