上写真=1月25日のトレーニングで新チームでの活動がスタート。廣永遼太郎は飯倉大樹、前川黛也に割って入る(写真◎VISSEL KOBE)
シュートストップとビルドアップを
移籍の決断は、あっという間だったという。サンフレッチェ広島からヴィッセル神戸へ。
「話をいただいてから、去年広島と神戸で試合したのを思い返していました。飯倉(大樹)くんが出ていたんですけど、ビルドアップするのに生き生きしていて、そのことが甦ってきて自分もやりたいなと思って、1日で即決しました」
FC東京のアカデミーで育ち、2008年にトップチームに昇格、その後、FC東京のほか、JFLの横河武蔵野(現東京武蔵野シティFC)、J2のファジアーノ岡山、J2のカターレ富山でもプレーして、15年にサンフレッチェ広島に移って6シーズンを過ごしてきた。気がつけば、キャリアの中で最も長く在籍したクラブになった。
だが、残念ながら昨季リーグ戦では出場はなく、ベンチ入りが1試合あったのみだった。通算出場試合数でも13年間でJ1で1試合、J2で16試合。新たにチャレンジする時が来た。
「チームのタイトル獲得に頑張っていきたい」というのがシーズンを通した大きな目標だ。そのためにできることは「シュートストップとビルドアップのところは見てもらいたい」。ビルドアップについては上記のように飯倉のプレーに感化されたこともあるが、「広島で身につけた部分でもありますので、どれぐらいチームにフィットするのか楽しみです」と自信はある。
神戸のGKは飯倉と前川黛也が併用され、20歳と若い伊藤元太もいる。そこに飛び込んだ30歳での挑戦。背番号は32。
「去年の神戸と広島の試合は2試合とも、神戸にほぼボールを持たれていました。どちらも最終的には広島が勝ったのですが、(今度は神戸の一員として)球際の強さだったり90分間、粘り強く戦う姿勢を後ろから声をかけていければと思います」