上写真=1月25日の練習で選手たちの動きに目を光らせる金明輝監督(写真◎サガン鳥栖)
「自信を持って進めていけている」
1月25日から沖縄県でキャンプをスタートさせた鳥栖は、2月8日までは読谷村で、9日からは島尻郡八重瀬町東風平に移動して、13日まで沖縄で準備を進める。キャンプ初日の練習を終えた金明輝監督は「去年のことをベースにチームを作っていこうというスタンスで始まっている」と概要を語った。
今季のメンバー編成についても「全体的なバランスを見ると、かなり上積みはできていると思っています」と前向きにコメント。「年齢バランスが若くなって、J2ですが、たくさん試合をこなした選手がいる」と理由を説明し、「(選手を)うまくすることは可能なので、自信を持って進めていけている」と現状を分析している。
昨季J1リーグは7勝15分け12敗の13位で、ワースト4位の総得点37に終わった得点力の向上が今季の大きなテーマだ。「入れるべきところで入れることは継続しながら、もっと確実に入れることができるシーン、クロスの質、飛び込む強さ、人数など(がポイントになる)」とプランの一端を明かし、「そういったところの共有は、去年から継続してきている。そういう(特徴を持つ)選手たちも入ってきているので、うまく肉付けをしていけたら」と今後を見据えた。
全20チームで争われる今季のJ1は、4チームがJ2降格となるため、例年以上の厳しい戦いを覚悟する声が各クラブから上がっている。だが指揮官は「降格は一切、考えていない。降格しない自信があるし、(残留争いに)巻き込まれない自信もある。選手たちにもそんな話は一切していない」ときっぱり語った。
その上で目標を「1ケタ順位」と明かし、目標勝ち点を「50以上」と設定した。総試合数が34から38に増えるという要素もあるが、「去年が7勝なので、勝ち点50に乗せようと思ったら、最低でも15~16勝。去年の15分けを半分ぐらい、勝ちにもってくることができれば」と語り、「結果的にはアジアを狙えるところまでいけたらと思う。ただ欲はかかず、まずは1ケタ順位に乗せることができるように頑張っていきたい」とコメントした。
引き分けを勝ちにもっていくための得点力アップに向けては、25日に加入が発表されたケニア人FWイスマエル・ドゥンガの働きもポイントの一つになりそうだ。ただ、今後の合流時期について金明輝監督は「まったく分からない」とコメント。「緊急事態宣言が延長されるかも含めてジャッジされるのでは。そこから、また(来日後に)隔離されるので、どうなるか」と今後の見通しを語った。
1試合を通してのプレーを映像で見たという指揮官は「ポイントで高さなどはあったが、いまやっているサッカーにどこまでフィットするのかは、一緒にやってみないと分からない」とコメント。「能力があるのは分かりますが、それ以外は正直、僕自身も未知数」としつつ「楽しみにしています」と期待を寄せていた。