サンフレッチェ広島MF藤井智也が『2年目』のシーズンに燃えている。立命館大からの新加入だが、特別指定選手だった2020年に多くの公式戦を経験済み。そこで感じた課題を克服し、定位置確保を目指す。

上写真=今季のユニフォーム姿で撮影に臨む藤井(写真◎石倉利英)

「スピードはトップクラス」

 1月16日に行なわれた新加入選手発表会見。藤井は緊張の面持ちで「去年は特別指定選手でしたが、チームの皆さんが温かく迎えてくれて、プレーしやすい環境を作っていただきました。今年は一人の社会人として、より責任あるプレーを示していかなければいけないと思っています」と決意を述べた。

 立命館大3年時の2020年1月、21年シーズンの加入内定が発表されると、2月にはJFA・Jリーグ特別指定選手として承認された。公式戦初戦となった同月のルヴァンカップ・グループステージ第1節で、いきなりベンチ入りして途中出場すると、4年になった新年度に大学に戻った時期を挟みながら、J1リーグで15試合、ルヴァンカップで2試合に出場。急加速から一気にスピードに乗る持ち味の速さを生かし、左右両サイドで可能性を感じさせるプレーを見せた。

 足立修強化部長は「Jリーグでもスピードはトップクラス。それを思う存分、発揮してもらい、新たなサンフレッチェ広島のサイドの武器として、エディオンスタジアム広島を盛り上げてほしい」と期待を寄せた。藤井自身も「スピードが通用すると感じることはできた」と手応えを振り返る。
 
 一方で「まだまだ課題がたくさんあって、悩みが多い一年にもなりました」と語った。周囲との連係やラストパスの質などで向上の余地があることを踏まえ、「自分らしいプレーでチームの勝利に貢献できるように頑張りたいです。一つひとつのプレーの質を上げなければいけない。去年は出せなかった結果の部分にフォーカスして、1年間戦っていきたい」と意欲を燃やす。

 岐阜県出身で、県立の長良高時代は無名の存在だったが、立命館大に進んで力を伸ばした。「立命館大は選手主体のチームづくりをしていて、選手がミーティングで練習メニューを決めるなど、一人の人間として、自分で考えてやりながら成長することができました」と4年間を振り返り、「これからも自主練習などで課題に真摯に向き合って、出場機会を勝ち取れるように頑張っていきたい」と力強く語る。

 今季のJ1は20チーム中4チームがJ2に降格する厳しいレギュレーションだ。『2年目』のルーキーイヤーを前に、藤井はファン・サポーターに向けて「昨シーズンよりも厳しい戦いになると思いますが、自分自身の力を出し切ってチームの勝利に貢献できるように頑張ります。ぜひスタジアムに足を運んで応援していただければ」と呼びかけた。

取材・写真◎石倉利英


This article is a sponsored article by
''.