上写真=甲府から広島に完全移籍し、新加入選手会見でコメントする今津(写真◎石倉利英)
「楽しみながら、勉強しながら」
山梨県出身で、流通経済大柏高(千葉)、流通経済大を経て2018年に甲府に加入した今津は、20年までの3年間で評価を高め、広島への完全移籍でJ1クラブにステップアップした。広島の足立修強化部長は「対人プレーの強さはJ2屈指のディフェンダー」と語り、「競争が激しい広島のディフェンスで、さらなる強化のピースとして加入してもらった」と獲得の理由を説明している。
1月16日に行なわれた新加入選手発表会見で、広島の印象について「アカデミーも含めて、素晴らしい選手を多数輩出している歴史あるクラブだと思う」と語った今津は、自分のストロングポイントについて「相手のストライカーに仕事をさせないこと、ゴール前で体を張って守ること」とコメント。「戦う姿勢を見てほしい」と持ち味をアピールした。
昨季までの3年間はJ2でプレーしており、定位置争いを勝ち抜くためには、まずJ1のレベルへの適応が求められる。「(相手のFWが)抜け出してくるタイミングや、バスの質、クオリティーがJ2とは違うんじゃないかと思っている」と予想しつつ、「自分の良さを出しつつ、そういう局面を楽しみながら、勉強しながらやっていきたい」と今後への意気込みを語った。
甲府では1年目の18年にJ2リーグで24試合に出場したものの、2年目は一転して5試合に減少。だが20年は36試合と盛り返し、一度は奪われた定位置を奪い返している。「2年目に腐らず取り組み、そのときやってきたことを3年目にある程度、示すことができたと思っている」と振り返った今津は、「物事を長いスパンで考えて、現状に一喜一憂せず、自分のやれることをやる、ということを学ぶことができた」とコメントした。
広島の最終ラインは佐々木翔、野上結貴、荒木隼人、井林章などによる激しいレギュラー争いが予想される。今津は「出場機会を得ることは難しいかもしれない」と覚悟しつつ、甲府での経験を踏まえて「どんな立ち位置になろうとも、めげずにチャレンジして、腐らず、最終的にはレギュラーを取れるように、強い信念を持って頑張りたい」と力強く語った。
取材・写真◎石倉利英