上写真=12月18日、オンライン取材に応じるザーゴ監督(写真◎KASHIMA ANTLERS)
「冷静にプレーし、自分たちのサッカーをすること」
ブラジルから来日し、鹿島の指揮官に就任した2020年。序盤戦の不調や、新型コロナウイルスの影響による公式戦中断、11年ぶりのリーグ7連勝など、ザーゴ監督体制の1年目は激動のシーズンとなった。そんな今シーズンも残すところあと1試合。最終節を前に、ザーゴ監督は1年間の戦いを支えたサポーターへの感謝の思いを言葉にする。
「パンデミックという状況で、なかなか普段通りのスタジアムの環境ではなかった。その中で(試合会場に)足を運んでくれた皆さんに、まず感謝したいと思います。また、足を運べないけれど画面越しに我々を熱く応援してくれた皆さんにも感謝したい。こういう世の中なので、サッカーに熱を持つこともなかなか全員ができたわけではないでしょう。来季はこういう状況が落ち着くこと、(人々の)命が失われないことを願いながら、来季はシーズンの最後にみんなで喜び、笑いがあるようなシーズンになると僕は確信しています」
感謝の言葉とともに、来季は歓喜の瞬間が訪れることを約束する。鹿島は昨季に続き、今季もタイトルに手が届かなかったものの、「僕の指導に選手があれだけ応えてくれている。選手が僕の求めていることを理解して、できるようになった」と、ザーゴ監督はチームの成長に確かな手ごたえがあるようだ。
12月19日の最終節C大阪戦は、今シーズンの集大成を見せる場だ。相手は順位で鹿島の上を行く強敵であり、ザーゴ監督も「優秀な監督。その指導力に敬意を払う」と称賛するロティーナ監督の率いるチーム。鹿島は直近2試合で攻守がかみ合い快勝したが、今節の相手は一筋縄ではいかないだろう。
「忍耐力と落ち着きが非常に重要になってくる。冷静にプレーし、自分たちのサッカーをすること。それができれば自ずと結果はついてくるでしょう。過度の緊張だったり、過度の焦りだったりがなく、自分たちのやるべきことをやり続ければ、我々はACL(AFCチャンピオンズリーグ)出場権を手にすることができると思います」
来季のアジアへの挑戦権を得るため、そしてホームのサポーターにシーズン最後の勝利を届けるために、ザーゴ監督率いる鹿島はC大阪との一戦に臨む。