上写真=オンライン会見が始まる前にリラックスした表情を見せたロティーナ監督(写真◎スクリーンショット)
「素晴らしい時間を過ごすことができた」
セレッソ大阪は12月19日の明治安田生命J1リーグ最終節で、鹿島アントラーズと対戦する。4位で迎える一戦は、来季のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権が与えられる3位になれるかが焦点だ。
勝ち点59のC大阪に対し、3位の名古屋グランパスは勝ち点60。ただしC大阪が勝ち、名古屋が負けて勝ち点が並んでも、得失点差で及ばない可能性が高い。自分たちが勝った上で、名古屋が引き分け以下に終わるのが事実上の条件で、勝ち点58で5位の鹿島に敗れれば、逆に5位に後退してシーズンを終えることになる。
16日の第33節、サガン鳥栖戦は後半アディショナルタイムの失点で1-2の敗戦を喫した。「とても重要な勝ち点3を取ることができなかった」と振り返ったロティーナ監督だが「サッカーは、常にひっくり返せる可能性があるし、良い準備ができたと思う。鹿島を最大限にリスペクトしているが、可能性に懸けたい。強い意欲と、少しでも上の順位というワクワクした気持ちで、ファン・サポーターと気持ちを共有して戦っていきたい」と意欲的に語った。
さらに「チームは団結している。それは、来年のACLが懸かっているから」とコメント。「選手にとってACLでプレーすることは素晴らしいことで、ファン・サポーターにとっても同じ。相手もそれが懸かっているので、難しい試合になるのは間違いないが、我々の意欲を見せていきたい」と最終節を見据えた。
今季限りでの退任が決まっており、2年間指揮を執ったC大阪でのラストゲーム。誇りに思っていることは何か、との問いに「まずセレッソ大阪から、たくさんのことを与えてもらったことに感謝している」と語ったロティーナ監督は、続けて「私が残したものとしては、トレーニングのやり方が、いままでと違っていたと思う。どちらが良い・悪いではなく、違うやり方をして、違う取り組み方をしたことが重要。それは選手たちも感じているでしょう」と振り返った。
その上で「トレーニングの方法だけでなく、自分たちのプレーを2年間、続けてきた。選手たちも気に入っていたと思いますし、ファン・サポーターも気付いて、良い・悪いではなく、気に入ってくれていたと思う」ともコメント。2年間でタイトルこそなかったものの、自らが植え付けたスタイルへの自負をのぞかせた。
この日は最後の練習で、「2年間、素晴らしいチームとともに時間を過ごすことができた。私とスタッフでやってきた仕事が、選手やファン・サポーター、スポンサーの皆さんが願っているものに届くのが唯一の願いだが、皆さんの期待に応えるものだったのではないか、という気持ちも湧いている」と語ったロティーナ監督。昨季の5位から順位を上げて、ACL出場権を置き土産にできるか注目される。