上写真=水原戦で先発フル出場を果たした山川哲史(写真◎Getty Images)
■2020年12月4日 ACL第6節(@ハリファ・インターナショナルスタジアム)
神戸 0ー2 水原三星
得点:(水)キム・ガニ、イム・サンヒョプ
スイッチの入れ方がそろっていなかった
昨年まで大学の試合を戦っていた選手が、アジア最強クラブを決める大会に出場している。山川哲史は筑波大学を経て、U-15から6年間育ててもらったヴィッセル神戸へ帰ってきた。ルーキーイヤーの今季は、同じポジションにベルギー代表DFトーマス・フェルマーレンらがいる陣容でメンバーに割って入ることができなかったが、10月14日のJ1第22節・大分トリニータ戦で先発起用されてJ1デビューを飾る。その後もリーグ戦3試合を戦い、勢いに乗ってACLに突入した。
この日は、再開初戦となったグループステージ第3節の広州恒大戦に続くACLでの出場2試合目となった。本来はCBだが、4-3-3の右サイドバックに入った。不慣れなポジションだったかもしれないが、「僕だけではなく、いろいろな選手がいろいろなポジションをできることで、戦術や起用の幅も広がるとは思う。与えられたポジションで常に全力で戦って、チームの勝利に貢献できればいいと思う」と、前向きだった。
後半からは選手交代に伴い、CBへと移った。90分間、懸命にプレーしたものの敗れ、「試合を通して、攻撃の狙いどころや守備でのスイッチの入れ方の統一が、ピッチの中で全体としてそろっていなかった。それで後手を踏んでしまい、相手のやりたいようにやられてしまった」と課題を挙げた。PKを与えたシーンなど、2失点はCKから生まれたもので、「セットプレーからの失点が多いのは明白なので、ラウンド16に向けて練習時間は短いけど、映像で確認したりして、それぞれ思っていることも話して、共有してやっていきたい」と話した。
敗れはしたものの、グループステージの首位突破は決まっており、次のチャンスはやってくる。「今日は悔しい敗戦だったけど、幸いなことにラウンド16が残っているので気持ちを切り替えて、全員で次の試合に勝てるように良い準備をしていきたい」と負けたら終わりの一発勝負を見据えた。