横浜F・マリノスにとって初めてのグループステージ突破だ。AFCチャンピオンズリーグ第5節で韓国の全北に序盤から攻め続けて余裕の展開。結局4-1で勝って、4度目の挑戦で初めてラウンド16への進出を決めた。

上写真=「悪魔の左足」で先制ゴールを突き刺したティーラトンが雄叫び!(写真◎Getty Images)

■2020年12月1日 ACL第5節
(リモートマッチ/@カタール・アルジャノブ スタジアム)
横浜FM 4-1 全北
得点:(横)ティーラトン、マルコス・ジュニオール、仲川輝人、オウンゴール
(全)グスタボ

・横浜FMメンバー◎GKオビ・パウエル・オビンナ、DF松原健、チアゴ・マルチンス、畠中槙之輔、ティーラトン、MF扇原貴宏(88分、和田拓也)、喜田拓也、マルコス・ジュニオール(75分、天野純)、仲川輝人(75分、水沼宏太)、エリキ(75分、オナイウ阿道)、高野遼(72分、前田大然)

・全北メンバー◎GKソン・ボングン、DFナ・ソンウン(46分、チョ・ギュソン)、ク・ジャリョン、ホン・ジョンホ、キム・ミンヒョク、チェ・チョルスン、MFシン・ヒョンミン、キム・ボギョン(62分、ハン・ギョウォン)、イ・スビン(71分、イ・シヒョン)、FWグスタボ(62分、ムリロ・エンリケ)、マドウ・バロウ(81分、イ・ソンユン)

「歴史に名を残すことができました」

 夢を載せた左足の強烈なインステップシュートだ。FKを短くつないで左ハーフスペースで受けたティーラトンが、ペナルティーエリアの左角付近から自慢の左足を振り抜いた。GKが一歩も動けずにゴール左上隅に突き刺さる。17分、横浜F・マリノスが幸先よく先制した。

 負傷やコロナの影響で複数の主力を欠く全北の守備は甘かった。横浜FMの攻撃力を警戒してか、守備時には5バック気味に構えてきたが、その割には守備の強度は低く、横浜FMはストレスなく相手陣内で自由にボールを回して立ち上がりからチャンスを作り続けた。

 1分、3分、6分、8分、10分、16分、22分、23分、25分と再三に渡ってゴールに迫る怒涛のアタック。30分前後にパスミスが続いてやや相手の時間になり、35分にマドウ・バロウに遠目からシュートを打たれたものの、相手のチャンスらしいチャンスはそのぐらい。再びボールを動かして主導権を奪い返すには、それほど苦労はしなかった。気になるとすれば、それだけ多くのチャンスを作りながらゴールが一つだけだったことだった。

 しかし、それも杞憂だった。51分に仲川輝人が中央から運んで右に優しくパス。マルコス・ジュニオールがうまく体を開いて、ワンタッチで左足でゴール左に流し込んでリードを2点に広げた。

 相手のシュートが不運にもチアゴ・マルチンスの手に当たってPKを与え、54分にこれをグスタボに決められて1点差にされたものの、焦りはなし。71分には左サイドのスローインからエリキがオーバーヘッドでセンタリング、仲川が中央で2人のDFの間に割って入って突っ込み、伸ばした右足で押し込むと、83分には天野純の左からのクロスにオナイウ阿道が合わせ、左ポストに当たったボールがGKに当たってゴールに転がり込んで4-1と余裕の勝利を収めた。

「冷静に得意な左足でいい形で決めることができました」とは先制ゴールのマルコス・ジュニオール。「いま、すごくうれしいです。グループステージを突破したことがなかったので歴史に名を残すことができました。でもこれに満足せずに、もっともっと勝ち続けたいと思います」と続けた。目指す頂はまだまだ先だ。

 自分たちのサッカーをすれば勝てる、とアンジェ・ポステコグルー監督もすべての選手もしっかりと統一された意識の下、キックオフから攻め続ける意志を貫いて、歴史を作った。


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