上写真=蔚山現代戦前日の公式会見に出席したFC東京の長谷川健太監督(写真◎F.C.TOKYO)
前回とは陣形も選手も変わっている
2月11日に敵地で蔚山現代と対戦したときは1-1の引き分け。まだシーズン序盤だったこともあり、互いに、手探りな面があったのは否めない。8カ月半の時を経て戦う今回の対戦は、その点で、違いがある。対戦を翌日に控えて登壇した公式会見で、蔚山の印象を聞かれ、長谷川監督は言っている。
「2月に対戦したときと蔚山の方はシステムもメンバーも多少変わっているので、新たな対戦という形で臨んでいきたい。当然、グループ首位のチームですし、非常に力のある選手がそろっていると思っています。われわれの全力を出して、明日の試合に勝ちにいきたいと思っています」
2月の時点で1試合を消化していた蔚山は、カタール入り後に3試合を戦い、3連勝。グループFの首位に立つ。一方のFC東京は2月時点で2試合を消化し、カタール入り後の2試合は1勝1敗。蔚山に勝ち点3差の2位につけるが、3位の上海申花とは勝ち点差1。蔚山に敗れるようなことになると、上海対全敗中のパースグローリーの結果次第だが、ラウンド16進出に黄色信号がともる。つまりは、是が非でも勝ち点がほしい試合ということになる。
「全員がキーマンです。中2日で3戦目なので、ベストコンディションの選手はいないというふうに思います。そういう意味では全員で力を合わせて蔚山を倒すことができればと思っています」
そもそもタイトな日程で戦ってきた今季のJリーグ同様に、ACLも総力戦になると長谷川監督は話してきたが、前節の上海申花戦でディエゴ・オリヴェイラが負傷。重要な戦力を欠く中で蔚山戦に臨まねばならなくなった。D・オリヴェイラの今大会中の復帰の可能性について聞かれた指揮官は、改めて状況を説明した。
「復帰できることを祈りたいです。まだ検査をしていないので、検査結果を待たないといけない状況ではあります。あのような危険なファウルというのは、アジアの戦い、このAFC管轄の戦いの中では、無くしていく方向で考えてもらいたいと思っています。それがやっぱりプレーヤーファーストだと思います」
得点源を欠く中でいかにして蔚山戦に臨むのか。
「とくに戦い方を変えるつもりはないです。もちろん、相手がボールを持つときもあれば、われわれが持つときもあると思います。非常に攻守の切り替えが早いチームでありますが、われわれもそういう特徴を持っていますので、激しい展開になるのではないかと思います」
球際バトルで上回り、切り替えの早さで相手にまさる。すなわち、東京らしいサッカーで蔚山に勝つ。FC東京は明日30日、今大会最初の山場を迎えるーー。
■グループF順位表(4節終了時点)
1 蔚山現代(勝ち点10/3勝1分け/得失点5)
2 FC東京 (勝ち点7/2勝1分け1敗/得失点1)
3 上海申花(勝ち点6/2勝2敗/得失点-1)
4 パース・グローリー(勝ち点0/4敗/得失点-5)