横浜F・マリノスはAFCチャンピオンズリーグで3勝1敗の勝ち点9。12月1日の全北(韓国)戦で引き分ければグループステージ突破が決まる。上海上港に1-2で敗れた悔しさと、それでも改善できた自信を胸に前を向いて進んでいる。

上写真=改善点は明白。初黒星もアジア王者になるためのレッスンだ(写真◎Y.F.M)

■2020年11月28日 ACL第4節
(リモートマッチ/@カタール・アルジャノブ スタジアム)
横浜FM 1-2 上海上港
得点:(横)オナイウ阿道
(上)カイ・フイカン、リカルド・ロペス

「もっと強く行かないと」

 いい内容、悪い結果。ACL再開2戦目となった上海上港(中国)との戦いは、その一言に集約できるだろう。終始、自分たちのリズムで試合を進めながら、結果は1-2でグループステージ初黒星を喫した。

 アンジェ・ポステコグルー監督はまず「結果は残念ですが、選手たちは本当に素晴らしいプレーをしてくれたと思います」「1戦目より良くなっていいプレーができていましたし、内容に満足しています。負けましたが、いいゲームでした」とピッチで戦った選手を労った。そして「負けたけれど、ゲームを支配してコントロールできていたので、自分の中では残念な部分より内容が良かったことを見ていきたい」と続けた。

 ただもちろん、選手たちは「残念な部分」も冷静に分析している。例えば左サイドバックで先発し、79分からは左ウイングに上がって攻め続けた高野遼はこう話す。

「自分たちのペースでずっとボールを握れていたので、チャンスのところで決めきれないのも反省ですし、あの2失点は一発がある相手だったので、締めていかないといけませんでした。こういう大会ではそういうところが重要になってきます」

 14分の最初の失点はセットプレーの流れからクロスをヘッドで叩き込まれたもので、50分の2失点目もスローインから素早く攻められた結果だった。どちらもセットプレー絡みで許したことは十分に注意できる部分だ。

 2試合連続で先発して、左ウイングとして何度も相手の守備ラインを壊した前田大然も、こう振り返る。

「失点のところでは、僕もそうですけどもっと強く行かないとああいう風にやられるなという感じでした」

 2失点目はリカルド・ロペスがオスカルを壁にしてワンツーで抜け出したのだが、前田はリカルド・ロペスを挟み込もうとしてうまくターンされて追走する形になった後悔が残る。

 松原健も同様で、短い時間で修正点に向き合う意欲を明かす。

「やっぱり結果としてついて来ないということは、何かしらの修正点があるわけです。それを残り2日でみんなで話し合って改善していきたい」

 どの反省も基本的な部分で細かい内容だが、逆に言えば修正ポイントは明らかだということ。短期決戦において改善すべき点が明白なのは心強い。

「得点のシーンでも得意な形を出して点が取れましたし、その他のシーンでもマリノスらしいサッカーはできました」「ここで悲観的になるわけじゃなくてポジティブにとらえて、いい雰囲気で決勝トーナメントに行けるように頑張っていきたいと思います」と松原が言えば、和田拓也も「この前と違って前半からやりたいサッカーできたというところは改善できた点」と自信も深めた。あとは前田のこの言葉に尽きる。

「内容がいいだけじゃ本当にダメだと思います。内容がいい上で勝たなければいけないので、しっかりいい準備をしたいと思います」

 その思いは全員共通。心を一つにして戦えるのも、横浜FMらしい「チーム力」なのだ。


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