上写真=23日の前日会見の様子。長谷川監督は試合ができることへの感謝とともに大会への意気込みを語った(写真◎FC東京)
乗ったチームがそのままいく
FC東京は明日24日にACLの再開初戦、上海申花との試合に臨む。新型コロナウイルスの影響により、大会が中断され、レギュレーションもホーム・アンド・アウェーではなく、カタールでの集中開催に変更された(決勝トーナメントはすべて1試合のみ)。2月の時点でグループステージ(GS)2節を消化していたFC東京は、まずGSの残り4試合に臨み、決勝トーナメント進出を目指すことになる。
再会初戦を前に公式会見の登壇した長谷川監督に地元メディアが質問した。「集中開催の難しさは?」。指揮官は、この状況をポジティブにとらえていた。
「難しさというのはどのチームも同じだと思っています。逆にこの短期決戦で、乗ったチームがそのまま決勝トーナメントを勝ち上がっていくということもよくあること。GSの再開初戦、GSの戦いというところが非常に重要に重要になる。逆にチャンスだと思っています」
最初に良い勝ち方で流れをつかめば、波に乗ることができる。
「今年は特別な年です。平常時とは違うコンペティションになるのは仕方がないと思っています。ですが、今回は移動がない。いつものACLだと、例えばオーストラリアのチームとの対戦であれば、長い距離をシーズンの間に移動しないといけない。そういう戦いを強いられるのですが、今回は集中開催なので移動のストレスがありません。それと、こういう状況下の中でAFCの関係者の方々が尽力して、素晴らしい大会を再開してくださったことに感謝したい。アジアのサッカーの発展、今のサッカー界の姿勢を見せられる機会だと思いますので、Jリーグの代表として、東京らしいサッカーを展開していきたいと思っています。特別に何かを用意するということではなく、いつもの戦いをこれからの試合で見せていければと思います」
よそいきではなく、普段着で。いつものFC東京の戦いをすれば、勝機は十分にあると指揮官は語った。
「(上海申花戦は)普段通りの自分たちを出せるかどうかだと思っています。相手はもう2試合を(カタールで)消化していますので、この大会のリズムや雰囲気に慣れていると思います。われわれはこちらに入ってから初戦ということで、この大会にしっかりは入り込めるかどうかということが一番のポイントになるかと思います」
環境面の違いや、対戦する選手の当たりの強さやスピードなど、競技面での差異はあっても、特別なことは必要ないと強調した。逆に言えば、それだけ積み上げてきたものに自信があるということかもしれない。
FC東京は現在、1勝1分けで蔚山現代と同勝ち点(4)ながら得失点の差でグループFの2位につける。明日24日の上海申花戦、さらに中2日で再び対戦する27日の上海申花戦に連勝すれば、決勝トーナメント進出にグッと近づくだろう。再開試合で波に乗れるか、どうか。上海申花との『初戦』に、注目だ。