11月18日、鹿島アントラーズの山本脩斗が練習後のオンライン取材に応じた。前節川崎フロンターレ戦は、新型コロナウイルス陽性者が出たことで緊急事態の中で戦った。左サイドバックに入ったのは山本脩斗。どんな状況下でも、やるべきことは不変だと言う。

上写真=11月18日、トレーニングを行なう山本脩斗(写真◎KASHIMA ANTLERS)

緊急出場の川崎F戦。「自分なりに準備をしました」

 第27節川崎F戦の前日である11月13日に永戸勝也が倦怠感を訴え、翌日、つまり試合当日の朝にPCR検査で陽性判定となった。永戸の新型コロナウイルス感染が判明し、濃厚接触者も合わせた7人が川崎F戦を欠場。緊急事態の中、代わりに左サイドバックのポジションを務めたのは、山本脩斗だった。

「こういう時期で、いろいろなアクシデントがありました。けれど、やることは変わらない。(試合に)出られる選手は勝利のためにやるしかないと思うので、メンバーに入るって分かってからは、心と体をしっかりと試合に持っていけるように意識して、(試合まで)数時間しかなかったですけれど、自分なりに準備をしました」

 山本は、そのように11月14日の出来事を振り返る。永戸が陽性となったことも、杉岡大暉が濃厚接触者と判断されたのも、すべて川崎F戦当日のことだ。8月に岩手へ育成型期限付き移籍した佐々木翔悟もいない。今やチームで左サイドバックを本職とするのは、山本ただ一人。

 それでも、緊急出場にも安定したパフォーマンスを披露するあたりは、経験豊富な選手ならでは。10月3日の第20節G大阪戦以来の出場となったが、いぶし銀のプレーでチームを支え、後半アディショナルタイムには惜しいヘディングシュートを放った。

「前半、立ち上がりは相手のペースで進み、点を入れられてしまった。そこからは自分たちの前から行く守備だったり、後半も点を取れたし、逆転できればベストでしたけれど、悪くないゲーム内容だったと思います」

 そのように川崎F戦を回想し、優勝目前の相手との一戦で手ごたえを得たことも明かす。だが、どんな状況であれ、チームが必要なのは勝ち点3。優勝の可能性が潰えた中で、実現可能な最上位の2位でシーズンを終えるため、早くも次戦の第28節仙台戦に照準を合わせる。前述の7人の選手が不在となる状況に変わりはない。

「(仙台戦は)アウェーですけれど、大事な試合には変わりないので、しっかり勝ち点3を取って帰って来たいです」

 左も右も、センターも、最終ラインのあらゆるポジションでプレー可能な35歳の頼れるベテランの存在が、非常事態の鹿島を支えている。


This article is a sponsored article by
''.