ハードな日程の中でも、FC東京の左サイドバック、小川諒也は波のないパフォーマンスを披露して、チームに貢献している。なぜ、好調を維持できているのか。横浜F・マリノス戦前に実施された22日のオンライン取材で本人が語った。

上写真=2日間のオフを経て、練習再開。小川は軽快な動きを披露した(写真◎FC東京)

週2試合でも自分はペースを作りやすい

 今年、23歳。まだまだ若いが、夏に室屋成が移籍したことで小川はサイドバックの中で最年長になった。

「サイドバックの中で一番上の年齢になりました。去年までは自分が一番年下だったんですけど、試合に出ているメンバーの中でも、もっと下の世代も出てきています。自分が年齢的に上の立場になったことで、チームを引き締めなければという思いがあります」

 フィールドプレーヤーとしては森重真人、渡辺剛に次いで3番目に出場時間が長い(22試合、1853分)。二人はCBだが、サイドバックという運動量もスプリントも求められるポジションであることを考えれば、連戦続きの過酷な日程の中、小川が残している数字は驚異的だ。

「とくに工夫とかなくて、これまでと自分の中で何かを変えているつもりはないです。日々のトレーニングだったり、筋トレの量をトレーナーと話して少なめにしたり、というのはやっていますけど。あとは自分自身、週2試合のペースで試合があるほうが、どちらかというと、ペースを作りやすい。そんなに次の試合に疲労をためることもなく、やれていると実感しています」

「あんまり休み過ぎても、自分の場合はよくないというか。定期的に試合があったほうが体の刺激にもなって、引き締まるというか、意外と連戦のほうが体が動くこともあります」

 タフな体とメンタル。今季の小川はこれまでとはやはり違うと感じさせる。

 チームは19連戦を終えて、試合と試合の間隔が5日空いた。久々のオフでリフレッシュしたという小川は、すでに次戦に向けて準備を整えていた。

「向こうにはウイングに良い選手がいて、サイドバックだったり、中盤が飛び出してきたりもある。サイドのところで言えば、自分一人だけで守るのではなく、サイドバックやボランチと連係して守らないといけないと思います。カバーリングも大事になってくる」

「いまは全員が横浜F・マリノス戦に向けてやっていますが、それが終わったら柏レイソル、川崎フロンターレとの試合が続きます。本当にどの3チームも強力だと思いますが、そこですべて負けて柏とのルヴァンカップ決勝に臨むか、すべて勝って臨むかで、チームとしての雰囲気が全然変わってくる。それに向けてではないですけど、リーグ戦もしっかり勝ちにいきたい」

 研ぎ澄まされた心・技・体で、プレーを続ける青赤の背番号6。主力として、サイドバックの長としての自覚が、充実のプレーを支えている。


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