明治安田生命J1リーグ第19節で柏レイソルに逆転で勝利を手にしたのが、昨季チャンピオンの横浜F・マリノスだ。これで連勝を4に伸ばしていよいよ覚醒した感も強いが、小池龍太はその秘密を「やり続けること」と明かす。

上写真=元チームメートの高橋と健闘を称え合う。古巣戦で恩返しの活躍(写真◎J.LEAGUE)

■2020年9月27日 J1リーグ第19節(@三協F柏:観衆2,715人)
柏 1-3 横浜FM
得点:(柏)オルンガ
   (横)エリキ、オウンゴール、前田大然

「90分を通してやることは変えません」

「楽しみにしていた試合でした」

 小池龍太が日立台に帰ってきた。2017年から19年の夏まで柏レイソルでプレーして、ベルギーへ。この4月に日本に戻ってきて横浜F・マリノスに加入した。その青いユニフォームを身にまとい、柏のファン・サポーターからも温かい拍手をもらって、右サイドを攻守に楽しそうに駆け抜けた。

 そんな古巣との一戦は前半からハイテンポでスピーディー、あっという間に時間が過ぎていく好ゲームだったが、前半は柏に先制されて0-1で折り返した。ただ、主導権をすべて譲っていたわけではなくて、後半に仲川輝人や前田大然を入れてさらにスピードアップ、終盤の15分で一気に3点を奪って見事な逆転勝利を収めた。これで4連勝。

「僕たちは前半から90分を通してやることは変えませんし、そこの強みが後半に出たと思います。速いテンポで全員が関わるサッカーで、相手の疲弊が後半に出てきます。前半からやり続けられたことが後半に出たと思います」

 本当にその通りの展開で、確かに終盤に柏の選手たちの足と頭が止まった。信じて続けることができるのが、トリコロールの強さだと強調する。

 チームが是とする速さという点では、小池も大きく貢献した。82分に決めた逆転ゴールは自陣で得たFKをチアゴ・マルチンスが素早くリスタート、右サイドで受けた小池がDFの間を通す見事なパスを、裏にある広大なスペースに流し込んでエリキが抜け出し、折り返したボールが相手DFに当たってゴールに転がり込んだものだった。

「リスタートはチームとして意識しているところで、チアゴから素早く来て、エリキが走り出すスペースは常に狙っていましたから。ボス(ポステコグルー監督)のハーフタイムのミーティングで空いたスペースを使おうという指示だったので、いいトランジションだったと思います」

 狙い通りのリスタートと自らのパスに、大きな手応えを感じた。

「自分たちのサッカーを本当に突き詰めてやっているし、出た試合で結果を残さないと試合に出られなくなります。一人一人がライバルだし、モチベーション高くできています。4連勝できているのは、切磋琢磨して好パフォーマンスを出せているからですね」

 だから強いのだ、というわけだ。昨季チャンピオンは今季は難しい時期も過ごしたが、いよいよ目覚めの時を迎えたようだ。

取材◎平澤大輔 写真◎J.LEAGUE


This article is a sponsored article by
''.