上写真=先制点を記録したディエゴ・オリヴェイラ。守備でも勝利に貢献した(写真◎J.LEAGUE)
■2020年9月23日 J1リーグ第18節(観衆4,316人/@味の素)
FC東京 2-0 C大阪
得点:(F)ディエゴ・オリヴェイラ、アダイウトン
・FC東京メンバー◎GK林彰洋、DF中村帆高、渡辺剛、森重真人、小川諒也、MF三田啓貴(61分:内田宅哉)、アルトゥール・シルバ、安部柊斗、FW永井謙佑(61分:アダイウトン)、ディエゴ・オリヴェイラ(85分:原大智)、レアンドロ(90+4分:田川亨介)
・C大阪メンバー◎GKキム・ジンヒョン、DF松田陸、マテイ・ヨニッチ、瀬古歩夢、丸橋祐介(80分:片山瑛一)、MF坂元達裕、藤田直之、レアンドロ・デサバト(80分:木本恭生)、清武弘嗣(73分:柿谷曜一朗)、FW奥埜博亮(73分:高木俊幸)、ブルーノ・メンデス(73分:鈴木孝司)
言うことない内容と結果(長谷川健太監督)
堅くも激しい45分を終えて迎えた後半、ゲームが動いた。先制点を挙げたのはホームのFC東京。看板のカウンターがさく裂する。自陣右サイドのスローインからだった。
アダイウトンからボールを受け取った安部がピッチの中央を持ち上がり、左サイドを走るディエゴ・オリヴェイラへ。D・オリヴェイラはスピードを落とすことなく加速してボックス内に進入。追いすがる相手DFよりも早く左足を振り抜き、63分に相手GKキム・ジンヒョンが守るゴールを破った。
この日のFC東京は中盤を逆三角形で構成せず、底に2人のボランチを横並びに配置したため、左FWを務めたD・オリヴェイラはいつも以上に守備範囲が広くなった。だが、献身性は相変わらず。深く下がって守備に力を割いたかと思えば、攻撃に転じるや一気に前に出た。得点の場面ではフリーランニングと決定力を見せつけている。個の力をチームの中で発揮するという、FC東京が理想とするプレーで先制に成功した。
60分まではC大阪もゴールを堅く堅く閉ざしていた。ブロックにはスキがなく、プレスもよく効いていた。しかし、FC東京のカウンターの鋭さは、そんな堅い守備をも砕く。勢いづいたホームチームは先制点から3分後に再びネットを揺らす。CKの流れで攻め残っていたCBの森重が左サイドからクロスを送ると、ボックス内で内田がつなぎ、ゴール正面にいたアダイウトンがフリーでシュート。追加点を奪った。
内田からボールが渡った瞬間、アダイウトンはオフサイドの位置にいるようにも見えたが、シュートは認められ、FC東京が2点を先行。その後はC大阪も柿谷らアタッカーを投入して猛攻に出たが、試合は結局、2-0で決着した。
「全員が集中して戦ってくれました。言うことない結果、内容だったと思っています。相手がセレッソということも気合が入っていたと思います」
タフなゲームを制したFC東京の長谷川健太監督はそう言って胸を張った。中2日という厳しい条件下の試合だったが、常に前方向にベクトルを向けて戦い、上位対決を制してみせた。これで2位C大阪との勝ち点差は1ポイント。FC東京の方が消化試合は1つ多いが、好調C大阪に得意の形で勝ち切り、後半戦に向けて自信を深める勝利となった。