上写真=今季でプロ4年目の田中。日本代表入りも期待される(写真◎Getty Image)
先発復帰の広島戦で2得点
開幕から4-3-3のアンカーで定位置をつかんでいたが、13節の清水エスパルス戦でスタメンを外れ、今季初めてベンチのまま試合終了を迎えた。続く14節の横浜F・マリノス戦もアディショナルタイムでの交代出場、15節のヴィッセル神戸戦では再び出番が訪れなかった。
「悔しさもあったけど、こういうレベルの高いチームで試合に出続けるのは簡単じゃない。アキさん(家長昭博)や(中村)憲剛さんでさえ試合に出られないこともある。少し割り切って、自分に足りないものを身につけて試合に出たときに結果を残そうと意識していた」
そう振り返った田中は、先発に復帰した16節のサンフレッチェ広島戦でいきなり2ゴールの活躍。しっかりと結果を残した。
広島戦ではアンカーではなく、一列前のインサイドハーフで出場。持ち味であるダイナミックな飛び出しを繰り返し、生き生きとプレーした。ポジションの違いについては「今も試行錯誤しながらやっている」と語りつつ、「アンカーとは違う楽しさがある」と手応えも感じている。
ここ数試合、田中に代わってアンカーを務めているのは日本代表経験もある守田英正。インサイドハーフは大島僚太、脇坂泰斗のほか、ケガから復帰した中村も控え、中盤のポジション争いは熾烈を極める。田中はレギュラー奪還に向けて、次のように語った。
「同じポジションの選手と比べられるけど、圧倒的な力をつければ試合に出られる。それで出続けているのは(谷口)彰悟さんや僚太くんだと思うので、自分の力が足りないだけ。イチから積み上げるというわけではないけど、足りないところをもっと伸ばしていかないといけない」
今後もインサイドハーフで起用されることを想定し、「(マンチェスター・)シティだったり、そういうチームの4-3-3のインサイドハーフの選手を見て、ランニングのタイミングを勉強している」という田中。手本にしているのは、マンチェスター・シティ所属のケビン・デブライネ。「裏に抜けて速いクロスを上げるというのは、オニさん(鬼木達監督)からも求められていると思う。逆のインサイドハーフはうまい選手が多いので、自分がダイナミックにプレーできれば、より効果的になる」。昨季のプレミアリーグで20アシストを記録したベルギー代表MFのプレーを参考に、新たな武器を磨いている。
20日に行なわれる浦和レッズ戦でも、目に見える結果を狙う。「4-4-2のブロックを組んでくると思うので、どこに、いつ走るのかが大事」と浦和攻略のポイントを挙げ、「相手の嫌な位置でプレーできれば、ゴールのチャンスは増える」と目をぎらつかせた。