明治安田生命J1リーグで9月16日にセレッソ大阪を迎えるのが、ヴィッセル神戸。強靭な守備力を背景に暫定2位につける相手に、トルステン・フィンク監督は落ち着いて攻めて、追加点も貪欲に狙うことを明かした。

上写真=C大阪を攻略するためには追加点が重要とフィンク監督(写真◎VISSEL KOBE)

流れを止めて流れに乗りたい

「攻撃力の川崎フロンターレ、守備力のセレッソ大阪」

 ヴィッセル神戸のトルステン・フィンク監督は、翌日にJ1第25節を控えて、対戦相手であるC大阪をそのように表現した。確かにC大阪は16試合で14失点。1試合平均でたったの0.875失点はリーグ最少だ。

「セレッソは前節で横浜F・マリノスに勝っていて、このリーグの中で強者です。特徴的なのは守備の強さで、川崎が攻撃力ならセレッソは守備力が目立ちます。だから明日はものすごく多くのチャンスがあるわけではないと思いますが、慎重に、じっくり攻めて決めることがポイントになります」

 実は神戸はJ1のここ5試合で勝ち星がないのだが、川崎Fを追い詰めながら2-3で敗れた以外は引き分けで、すべてゴールを挙げてはいるので、攻撃力が落ちているわけではない。だから、「じっくり攻める」とは慌てないでチャンスを作り上げていけばいい、という意思表示。続く言葉にもその意図がにじみ出てくる。

「もう一つの課題は、先制したときに追加点を決めること。FC東京戦でも先制したあとに古橋(亨梧)のシュートがサイドネットに飛んでいってしまったシーンもあった。だから今回は先制したら追加点を狙いに行きます」

 その第16節FC東京戦は確かに、24分に安井拓也が先制したものの後半に逆転された。アディショナルタイムに何とか追いついたものの、相手に追いつかれるよりも前に追加点を決めていれば違う展開に持ち込めたはずだ、という思いがある。

 とはいえ、上位のFC東京に追いついたことはポジティブにとらえなければ、その甲斐がない。

「鹿島戦のように最後の最後に追いつかれる試合もありましたが、前節は最後に追いつけた。それはチームの勢いになりますし、自信を持って戦いたい。明日の相手は好調ですが、流れは止まるときが必ずあるんです。相手のいい流れを阻止したいと思います」

「このあと3週間後になにがあるのか、ではなく、目の前の試合に集中することが大事です。明日勝てばいい流れに乗れると思いますし、いい流れを作り出せばそこから先はどうなるか分からないと思います」

 流れを止めて流れに乗る。フィンク監督にとって、神戸にとって、C大阪との90分は大きな意味を持つものになりそうだ。


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