上写真=オンライン取材に応じる沖悠哉(写真◎鹿島アントラーズ)
チームは現在4連勝中
沖は、ここまでリーグ戦6試合に出場し、5勝1分けの負けなし。しかも8月23日のガンバ大阪戦以降、連続出場中だ。とても8月8日の鳥栖戦でJ1デビューを果たしたばかりのキーパーとは思えない落ち着きも感じさせている。
「自分が出た試合はまだ負けていないですけど、そこはみんなが前線からの守備だったり、ディフェンス陣が最後まで集中を切らさずにっていうところがあるので、勝てていると思います。それでも失点が続いているので、キーパーとしては、悔しいところでもあります。無失点の試合をできるだけ増やしていければと思っています」
高まる周囲の評価とは裏腹に、「負けなし」なのは自身の力ではなくチームの全体の力であると強調し、沖はむしろ課題の方に目を向ける。1-1の引き分けに終わった前述のG大阪戦以降、攻撃陣は複数得点を記録し、チームも4連勝を飾っているが、その一方で4試合すべてで失点している。そのことがやはり、許せないという。そしてゴールにつながったプレーについても、課題を口にした。
「(仙台戦の上田綺世の得点場面について起点になったが?)あれは(関川)郁万がうまくやってくれたので点につながりましたけど、映像を見返すと危なかった。結果オーライと言えば、結果オーライですけど、そこらへんはまだまだ修正する余地があるなと感じます」
沖が話したのは仙台戦の決勝点の場面だ。永戸からのバックパスを受けて、相手のプレッシャーをいなすように関川にパスを出したが、関川にもプレッシャーがかかっており、「ギリギリのプレー」になった。関川が左サイドバックの永戸勝也にワンタッチで展開したことで事なきを得て、その後の上田のゴールが生まれたが、自身の選択とプレーについて何度も反すうしていた。さらなる高みを目指す若きキーパーは、妥協を知らない。
「試合を重ねるごとに緊張はなくなってきているんですけど、慣れるのはが怖いと感じています」
慣れて集中力を欠き、判断ミスを起こすようなことがあってはならないと気を引き締めた。
「いま連戦の中で、勝てている状況が続いていますけど、1試合1試合を大事にして、あとのことは考えずに、目の前の試合に全力で勝ちにいけたらと思っています」
常に集中し、常に全力で、常に勝利を。今夜(12日)の清水エスパルス戦でクリーンシートなるか。沖は集中力を高め、無失点勝利でチームの5連勝実現を狙う。