8月16日、明治安田生命J1リーグは第10節が開催され、鹿島アントラーズはヴィッセル神戸とカシマスタジアムで対戦。前半に神戸のダンクレーと鹿島のエヴェラウドが得点。後半は神戸の郷家友太が勝ち越し点を奪い、終了間際に鹿島の荒木遼太郎が同点弾を挙げた。

上写真=鹿島のザーゴ監督はイニエスタらを擁する神戸を「経験豊富な選手がいる」チームだと話す(写真◎J.LEAGUE)

■2020年8月16日 J1リーグ第10節(@カシマ:観衆4,766人)
鹿島 2-2 神戸
得点:(鹿)エヴェラウド、荒木遼太郎
   (神)ダンクレー、郷家友太

・鹿島メンバー◎GK山田大樹、DF広瀬陸斗(82分:松村優太)、犬飼智也、関川郁万、永戸勝也、MF土居聖真、三竿健斗(73分:永木亮太)、レオ・シルバ(73分:ファン・アラーノ)、和泉竜司(73分:荒木遼太郎)、FW遠藤康(73分:染野唯月)、エヴェラウド

・神戸メンバー◎GK飯倉大樹、DF西大伍(90+2分:藤谷壮)、ダンクレー、大崎玲央、トーマス・フェルマーレン、酒井高徳、MF山口蛍、アンドレス・イニエスタ(82分:セルジ・サンペール)、FW小田裕太郎(68分:小川慶治朗)、ドウグラス(82分:藤本憲明)、郷家友太(68分:安井拓也)

鹿島の高卒ルーキー荒木のJ初ゴールが同点弾

 立ち上がりから勢いよく敵陣に攻め込む鹿島だったが、その前にダンクレー、大崎玲央、トーマス・フェルマーレンという最終ラインの3人が立ちはだかる。神戸の守備を破ることはできず、決定的なチャンスを作れない。すると、MFアンドレス・イニエスタを起点とする神戸にチャンスを作られ、前半19分に失点。イニエスタのコーナーキックから、最後はダンクレーにボレーシュートを決められた。

 その後もシュートチャンスを生み出したのは神戸だったが、鹿島はDF関川郁万やGK山田大樹らが体を張り、追加点を許さない。すると前半38分、右サイドのDF広瀬陸斗のクロスをFWエヴェラウドがヘディングでゴールに沈め、同点に追いつき試合を折り返す。

 しかし後半、鹿島は神戸に勝ち越しを許す。16分、イニエスタ、ドウグラス、酒井高徳にパスをつながれ、最後はFW郷家友太に右足でシュートを決められた。

 同点を狙う鹿島は、後半28分に高卒ルーキーの荒木遼太郎、染野唯月ら4選手を一気に投入。さらに、37分には松村優太も最後の交代カードとしてピッチに送った。

 交代策が実ったのは、試合終了間際のアディショナルタイムだった。相手のクリアボールを拾った荒木からファン・アラーノ、そして染野へとパスが渡る。最後はペナルティーエリア内で染野からのパスを受けた荒木が、右足で落ち着いてゴールネットを揺らした。直後に試合終了の笛の音が鳴った。鹿島はホームで勝利こそ挙げられなかったものの、終了直前の同点ゴールで勝ち点1を獲得した。

「非常に難しい試合になりました。ヴィッセル神戸には経験豊富な選手がいるから、緩いテンポのパスワーク、あるいはちょっと緩いボールを出して相手を食いつかせて、その背後を取ったり、そういった狙いを持って、独特のリズムを持ちながらプレーします。自分たちはそのペースにはまらないように、縦へのスピードを生かして相手のゴールへ向かうという戦略を立てて、みんなで実行しようと。後半から入った選手もその目的意識をしっかりと持ってゲーム運びをできたし、チャンスを多く作りました。残念ながらそのすべてを決めきることはできませんでしたが、最後の最後(後半アディショナルタイム)にゴールを奪いました。あの時間帯を考えれば、たとえ同点ゴールであっても、我々にとっては勝ちに等しい結果になった。チームとしての、グループとしての結果だったのではないかなと思います」

 試合後、ザーゴ監督はそのように語り、敗色濃厚だった試合を引き分けに持ち込んだ選手たちを労った。

現地取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎J.LEAGUE


This article is a sponsored article by
''.