上写真＝惜しいミドルシュートを放つなど見せ場も作った青山だが、チームは敗れて3試合未勝利（写真◎J.LEAGUE）
■2020年7月18日 J1リーグ第5節（@Eスタ:観衆3,084人）
広島 1-2 Ｃ大阪
得点：（広）ドウグラス・ヴィエイラ
（Ｃ）オウンゴール、藤田直之
後半の攻勢も実らず
試合後のオンライン取材で青山敏弘は「ホームのファン・サポーター、お客さんに勝利を届けられなくて悔しい」と静かに語った。再開後、広島では初の有観客試合。エディオンスタジアム広島には3084人の観客が集まったが、セレッソ大阪に1-2で敗れた。
3-1-4-2への布陣変更に伴い、中盤の底を1人で任された。チーム全体の守備について聞かれ、「セレッソがうまくボールを回しているときに、自分たちがどうアクションしてディフェンスしていくのか。うまくいっていない時間帯で失点してしまった」と振り返ったように、相手のパスワークに苦しめられた前半に失点。つかまえられない相手が自陣でフリーになることが頻発し、「ちぐはぐになっていた」と分析した。
攻撃では前半と後半に1本ずつ、エリア外からのミドルシュートでゴールを脅かしたが、GKキム・ジンヒョンに防がれた。それでも「中盤の底でプレーしているぶん、前に絡んでいくことを、もう少し前半から出していかなければいけない」とコメント。「ビルドアップのところに絡んでいく作業でも、ボールを落ち着かせることができなかった。この新しい中盤の構成で、もう少しやらなければ」と反省点を並べた。
前半はボール支配率で圧倒される苦しい展開だったが、後半は優勢に進めた要因を「ボールにプレッシャーをかけにいく回数は増えた。リスクがあっても前に人数をかけて、セカンドボールを拾っていくやり方に切り替えた」と分析する。1点を追う状況で、後半開始から勢いが出ていただけに、50分の2失点目が痛かった。青山も「後半の失点が試合を難しくした」と語り、自陣ゴール前でのボールロストからカウンターで喫した失点を「自分がリスクマネジメントしなければいけなかったと反省している」とコメントした。
再開初戦の第2節でヴィッセル神戸に3-0で快勝し、2月の試合と合わせて今季公式戦3連勝の好調から一転、第3節からは1分け2敗と失速している。巻き返しへのポイントを「やはり、先に失点したくない。もう1回、みんなで堅い守備にこだわらなければいけない」と語った青山は、「前節（サガン鳥栖戦、0-0）は無失点で抑えたので、続けなければいけなかった。1失点した後に、2失点目を取られない試合の進め方も、もう少し整理できる」と続けた。
「攻撃は後半、パワーアップできた。縦にボールが入る回数は多かったし、そこからコンビネーションや、ペナルティーエリア内に入っていく回数も多かった。前半から良い攻撃をしていきたい」と語ったように、光明も見いだしている。チームを再び上昇気流に乗せるために、あらためて攻守両面で奮闘することを誓った。
現地取材◎石倉利英 写真◎J.LEAGUE、石倉利英
