上写真=今季初先発の永井がアシストを記録。FC東京が敵地で勝利をつかんだ(写真◎J.LEAGUE)
■2020年7月12日 J1リーグ第4節(@日産ス:観衆4,769人)
横浜FM 1-3 FC東京
得点:(横)遠藤渓太
(F)ディエゴ・オリヴェイラ、レアンドロ2
・横浜FMメンバー◎GK梶川裕嗣、DF小池龍太、チアゴ・マルチンス、畠中槙之輔、ティーラトン、MF扇原貴宏、マルコス・ジュニオール(63分: エジガル・ジュニオ)、天野純(76分: 喜田拓也)、FW水沼宏太(63分:エリキ)、オナイウ阿道、遠藤渓太(63分: 仲川輝人)
・FC東京◎GK林彰洋、DF室屋成、渡辺剛、森重真人、中村帆高、MF東慶悟(77分:髙萩洋次郎)、橋本拳人、アルトゥール・シルバ(59分:安部柊斗)、FWディエゴ・オリヴェイラ(77分:ジョアン・オマリ)、永井謙佑(59分:アダイウトン)、田川亨介(17分:レアンドロ)
ファストブレイクが炸裂
昨季最終節の“優勝決定戦”以来、約7カ月ぶりの再戦はアウェーのFC東京が勝利し、リベンジを達成した。
開始わずか4分で先制を許したFC東京だったが、14分、右サイドの室屋からのパスに走り込んだ田川が横浜FMのチアゴ・マルチンスに倒されてPKを獲得。これを名手ディエゴ・オリヴェイラが冷静に沈め、同点に追い付いた。
転倒時に肩を痛めた田川はプレーに戻れず、早い時間帯で1枚目の交代カードを切ることとなったが、怪我の功名というべきか、田川に代わって出場したレアンドロが逆転劇の立役者となる。
前半終了間際、相手ゴール前で得たFKをレアンドロが直接蹴り込んでスコアをひっくり返すと、後半開始直後にも再びレアンドロが追加点。GK林のパントキックを受けた永井が右サイドを突破し、ゴール前に鋭いクロスを送ると、走り込んだレアンドロがハーフボレーでゴールに突き刺した。後半のキックオフからわずか33秒、ボールに絡んだのはたった3人。長谷川サッカーの真骨頂「ファストブレイク」が見事に決まった。
その後は横浜FMの猛攻を耐える時間が続いたが、交代枠を使いながら、全員守備で2点のリードを守り抜いた。チームを勝利に導いた長谷川健太監督は、「厳しい試合になるのは分かっていた。前節(川崎フロンターレ戦●0-4)と違ったのは、先制されたあとに切り替えてアグレッシブに戦えたこと。リバウンドメンタリティー、強い気持ちを持って戦ってくれた」と選手たちを称えた。
一方、昨季王者の横浜FMはリーグ再開後、1勝1分け1敗となかなか波に乗れない。アンジェ・ポステコグルー監督は「チャンスを生かし切れなかった。全体的に見れば、自分たちのサッカーはできていた」と強気のコメントを残したが、先制点の遠藤は「攻撃は攻撃、守備は守備という感じに割れちゃっているのかなと思う」と課題を口にする。
また主将の喜田は「勝つためのサポートを最大限してくれたけど、自分たちの力不足で返せなかった」と、リーグ再開後初めて日産スタジアムに集まったサポーターに勝利を届けられなかったことを悔やんだ。
現地取材◎多賀祐輔 写真◎J.LEAGUE