上写真=第1試合の54分に先制点を決めた川辺駿(8番)が、森島司と『上腕タッチ』(写真◎石倉利英)
多くの選手が長時間プレー
サンフレッチェ広島とガイナーレ鳥取の練習試合は2試合(45分×4本)行なわれた。両チームとも現時点での先発候補と目される顔ぶれが並んだ第1試合は、広島が54分にMF川辺駿、89分にFW永井龍が決めて2-0で勝利。メンバーを入れ替えながら戦った2試合目は5-1で勝利し、2試合合計で7-1と大勝した。
練習試合とあって交代枠に制限はなく、途中交代した選手の再出場も可能だった。広島は第1試合の後半途中にMFエゼキエウに代わってMF東峻希が入り、75分過ぎには残りの選手ほとんどが交代。第2試合にかけて、多くの選手が75分程度のプレー時間を得た。これについて城福浩監督は試合後、「全員にプレーする時間を与えたかったので、そちらに重きを置いた。90分間やれないコンディションではないと思いますが、それよりも多くの選手が同じような時間を過ごすことを大事にしました」と起用法について説明している。
第1試合は立ち上がりから複数の選手でボールを支配して攻め込み、セットプレーも含めて何度か決定機がありながら決めることができず。そうするうちにペースダウンしたところで、鳥取に攻め込まれる場面が増えた。
指揮官は「最初の数分でチャンスが2、3回作れて、『これは、いつでも点が取れるな』という空気になって、途中で緩んだのは大きな課題。前半の30分前後の10分くらいは、あまり良くなかったと認識している」と指摘。その上で「あそこで点を取り切る、取り切らなくても自分たちが緩まないで、高い位置でプレーできれば、ショートカウンターの発動はもっと早くできたのではないかと反省している」と語った。
7月4日のJ1リーグ再開前に、あと1試合の練習試合が予定されている。城福監督は「対外試合は最後になると思われる。しっかり準備したい。来週は1人が90分間やれるコンディションにもっていって、クオリティーや連続性を上げていきたい」と意気込み、「もちろん、そこでパーフェクゲームができなくても、課題を見つけながら再開幕に向けてチーム全員でやっていければ」と言葉に力を込めていた。
文◎石倉利英 写真◎石倉利英