上写真=トレーニングに励む室屋成(写真◎福地和男)
周囲の人数を増やすことが必要
長谷川健太監督によれば、先週までは選手たちも「気もそぞろな感じ」だったが、今週に入り、チームは集中してハードなトレーニングを積んでいる。
右サイドバックとして清水エスパルスとの開幕戦にフル出場した室屋は、8連休になったクラブがあると聞き、「僕らもあるかなと思ったけど、2日休んだだけで通常でした」と笑った。
「とりあえず、練習試合はできそうなので(7日と11日に予定)、そっちにモチベーションと体の調整を持っていっている感じですね。思ったよりも練習もハード。落ちるかなと思ったら、全然(強度も)落ちていない」
ACLのプレーオフを戦うために、そもそもシーズンのスタートが早かったが、J1開幕を迎え、予期せぬ中断に入っても、コンディションを維持し、モチベーションも保てているという。しかも、通常のシーズンではできないトレーニングをこなし、自らの向上に注力している。
「試合があるとどうしてもコンディションを調整しないといけないですけど、今はフィジカルトレーニングができる。それは、みんなもやっていますね。東京にはすごく優秀なトレーナーがいるので、みんなも信頼して、相談しながらやっていますよ」
室屋は試合がないことをポジティブにとらえ、個人の成長につなげんとしている。同時に、開幕戦で出たチームとしての課題についても、克服に取り組んでいるという。
「もっとよくなっていく必要があります。現状のままでは、選手間の距離が遠くなってしまって、相手にボールを持たれてしまう時間ができてしまう。この間の清水戦でも(その時間が)多くなってしまった。そこはやっぱり修正しないといけない。選手間の距離感が、すごく大事になってくる。(今季から採用する)3トップでも、中盤とFWの距離だったり、ディフェンスと中盤の距離を、できるだけ近くにすること。そうすれば周りにいる選手の人数を増やすことができるし、そうなれば、もっとよくなると思う。(清水戦は)それができずに少し間延びしてしまうことがありましたから」
7日と11日の練習試合では、その点についてしっかり修正していきたいと話した。
再開に向けて、出来得る限りの準備をする――。室屋の言葉は、選手全員の思いを代弁していた。