上写真=広島でのデビューに向けて調整を続ける永井(写真◎石倉利英)
「次は試合に出たい」
2月16日のルヴァンカップ・グループステージ第1節で横浜FCに2-0で勝ち、23日のJ1リーグ開幕戦では鹿島アントラーズを3-0で下して、好スタートを切ったサンフレッチェ広島。今季加入したFW永井龍は、2試合ともベンチ入りしたが出番はなく、外から見ていた2試合を次のように振り返る。
「『自分が出たら、こういうプレーをしよう』と思っていました。ベンチに入り、サンフレッチェの選手としてチームに参加できたのは大きな一歩だと思いますが、次は試合に出たい。そのためには練習で、もっとアピールしなければいけないです」
セレッソ大阪、大分トリニータ、V・ファーレン長崎、名古屋グランパス、松本山雅FCと、過去多くのJクラブに所属し、オーストラリアでのプレー経験も。新天地・広島でのここまでのプレーを、「ボールを奪われときの切り替えの速さ、前線でのチェイシングなど、自分のストロングポイントは、広島のFWに求められていることでもあります。自分の良さを出していければ」と語る。
ただ、広島はドウグラス・ヴィエイラ、レアンドロ・ペレイラの両ブラジル人FWが、2試合連続でアベックゴール。その座を脅かすためには、結果が求められると永井自身も理解している。
「一番(大事なこと)は得点を決めることです。ぺレイラ、ドウグラスがそう。得点を決めればチームを助けることができるし、個人的には何よりのアピールになる。そこは負けてはいけない。身長やヘディングの強さでは勝てないですが、どういう形でも得点できるところは見せていきたい」
新型コロナウイルスの影響によるJリーグ全公式戦の延期を「複雑」と語る一方、「チームメイトとのコミュニケーション、連係などは、開幕したときは100パーセントではなかった。100パーセントに近い状態までもっていく、いい3週間にしたい」と捉えている。中断期間中に2試合、予定されているJクラブとの練習試合への意気込みは強い。
「課題はたくさんあるし、練習で修正しなければいけないですが、まずは得点が大事。選手として力をつけていくために、特にFWはゴールを決めて、自信をつけなければダメ。結果を厳しく求めていきたい」
ストロングポイントを磨き、結果にもこだわる。新天地でのデビューと定位置獲得は、その積み重ねの先にある。
文◎石倉利英 写真◎石倉利英