第103回全国高校サッカー選手権大会の決勝が1月13日に東京・国立競技場で行なわれ、前橋育英(群馬)と流通経済大柏(千葉)が対戦した。前橋育英が7年ぶり、流通経済大柏が17年ぶり、どちらも2回目の優勝を目指すチームの激突はPK戦に突入し、10人目までもつれた激闘を前橋育英が制して頂点に立った。
上写真=どちらも2回目の優勝を目指した一戦は、PK戦で前橋育英が制した(写真◎小山真司)
■2025年1月13日 全国高校サッカー選手権決勝(@東京・国立)
前橋育英 1-1(PK9-8) 流通経済大柏
得点者=(前)柴野快仁
(流)亀田歩夢
5万8347人の大観衆
チケットが前売りで完売、5万8347人の大観衆が見つめた一戦は、立ち上がりから動いた。12分、流通経済大柏は飯浜空風が敵陣で相手のパスをインターセプト、そのまま攻め込むと、最後は亀田歩夢がドリブル突破から右足で蹴り込んで先制点を奪う。
しかし前橋育英も徐々に相手のプレッシャーをかわすようになり、じわじわと相手ゴールに迫る回数を増やしていく。31分には右サイドでボールを持った黒沢佑晟が、巧みなターンで相手をかわしてセンタリングを送り、柴野快仁がヘッドで決めて同点とした。
1-1で迎えた後半は流通経済大柏のゴール前でのチャンスが多かったが、前橋育英はGK藤原優希の好セーブなどでしのぐ。中盤以降は両チームとも攻守の切り替えの早さが際立ち、激しい主導権争いが続いたが、そのままスコアは動かず、10分ハーフの延長に突入。ここでも両チームは得点を奪えず、優勝の行方はPK戦に持ち込まれた。
PK戦は7人目まで全員が成功し、8人目で先攻の流通経済大柏が失敗したが、後攻の前橋育英も失敗して決着がつかない。しかし10人目で再び流通経済大柏が外し、今度は前橋育英が決めて、激闘に終止符を打った。