6月27日のJ3リーグ開幕戦で、ガイナーレ鳥取FW田口裕也がJリーグデビュー戦で初得点を挙げ、チームの勝利に貢献した。四日市中央工高時代の恩師・伊室陽介監督も、昨年度のエースの活躍を喜んでいる。
上写真=88分に決勝ゴールを決めた田口は、大きくジャンプして喜びを爆発させた(写真◎J.LEAGUE)
DAZN中継でチェック
三重県の四日市中央工高(四中工)から今季ガイナーレ鳥取に加入したFW田口裕也は、6月27日のセレッソ大阪U-23とのJ3リーグ開幕戦で控えメンバーに名を連ねた。メンバー入りを知った四中工の伊室陽介監督は、DAZNの生中継をチェック。教え子のJリーグデビューを待ちわびていた。
そのときが訪れたのは64分だった。ただ伊室監督は、ピッチに入ろうとする田口が髪の毛を茶色に染めているのを見て「染めるのは試合に出てからにしろ、と思いましたよ」と笑う。とはいえ、自己主張はプレーでも見られ、登場直後から前線で積極的にボールに絡んだ。84分には右サイドでパスを受けるとドリブルで2人をかわし、エリア外中央から左足でミドルシュート。惜しくも外れたものの、デビュー戦の緊張感は微塵も感じられなかった。
そんなプレーを見ながら、伊室監督の期待は膨らんでいたという。
「入ってからの走りなどを見ていると、気持ち良さそうにプレーしていて、惜しいミドルシュートもありました。『ひょっとして、いけるんじゃないか』と予感していたんです」
88分、予感は現実となる。MFハモンの右CKをニアサイドでヘッドで合わせ、Jリーグ初ゴールを決めた。伊室監督は「田口は、あの場所でマークを外すのがうまいし、ヘッドも強い。本当にうれしかったですね」と声を弾ませる。チームを1-0の勝利に導いた活躍は、すぐさま四中工のスタッフとも共有したそうだ。