上写真=先制点をスコアした武藤嘉紀(写真◎Getty Images)
主力がそろったヴィッセル神戸は強い!
見違える戦いぶりだった。3日前の富士フィルム杯では0−2で広島に敗れた神戸だったが、ホームで戦うACLエリート第7節、上海海港戦ではスピードでも強度でも相手を上回り、J1王者らしさを存分に発揮してみせた。
先制点は11分。右サイドバックの酒井高徳が左ウイングの汰木康也へ大きく展開し、汰木がクロスを上げるとファーサイドでフリーになっていた武藤嘉紀が右足を振り抜きネットを揺らした。
54分には大迫の右クロスの流れから敵ゴール前で連続攻撃を仕掛け、最後はボックス内から鍬先祐弥が右足でシュートを決め、直後の56分には神戸らしい鋭い攻めからダメを押す。大迫勇也が後方からの縦パスを受けるとすぐさま右サイドの武藤に展開。武藤が低く鋭いクロスを汰木に通し、あっという間にゴールを奪った。
前述の富士フィルム杯では大迫や武藤、酒井ら主力を温存して後半途中から起用し、選手をローテーションして臨んでいた。引き分け以上でネクストステージ進出が決まるこの日の試合に照準を合わせていたと見ていいだろう。昨季の主力がそろったチームは、やはり強い。
試合中、選手同士に激しく要求し合う姿も見られ、神戸らしさは今季も健在であることが確認された。悲願のアジア制覇に向けて、モチベーションは高い。
3−0となったあとも積極性を失わず、78分には二十歳の冨永虹七がボックス内で相手を抜きにかかってハンドを誘発。大迫がキッカーを務めたPKは相手GKにセーブされたが、神戸は最後までゴールを狙い続けた。
81分、自らのPKミスを帳消しにするように大迫がゴールを記録する。右サイドで得たFKの場面で扇原貴宏が蹴ったボールに飛び込み、右足ボレー。見事な得点で試合を決めた。
そのまま4−0で勝ち切った神戸はこれでリーグステージ突破が確定。ラウンド16進出が決まった。