AFCチャンピオンズリーグ(ACL)のグループステージ(GS)第4戦が8日、行われた。H組のヴァンフォーレ甲府はホームで浙江FC(中国)と対戦し、アグレッシブなプレーで4ゴールを叩き込んで快勝。国立競技場に集まった1万2256人の観衆を熱狂させた。

上写真=先制ゴールをスコアしたピーター・ウタカ(写真◎AFC)

■2023年11月8日 ACLグループステージ第4節・H組(@国立競技場)
甲府 4−1 浙江FC
得点:(甲)ピーター・ウタカ、ジェトゥリオ、関口正大、鳥海芳樹
   (浙)レオナルド

弾みをつけて週末のJ2最終節へ

 アウェーで浙江FCと戦った前節とは打って変わってホームの甲府はアグレッシブなプレーを見せた。ハイラインを敷く相手の裏のスペースへ人とボールを送り込み、ゴールに迫る。

 18分、早速その狙いが実を結んだ。相手からボールを奪った中村がハーフウェーライン付近からスルーパスを送ると、飛び出したウタカがGKとの1対1を制してネットを揺らす。甲府が欲しかった先制ゴールを記録した。

 その後も甲府は縦を意識したプレーを徹底。ボール奪取に成功するや相手ゴールを目指し、35分にはジェトゥリオのスルーパスでウタカが抜け出し、ボックス左に進入。再びジェトゥリオが引き取ってシュートを放つが、ネットは揺れず。倒れ込んだ相手にボールが当たっていたが、VARの結果、判定はファウルなしで甲府は好機を逸した。

 だが、甲府の推進力は失われず、前半のアディショナルタイムに追加点を奪った。中村が右足アウトサイドで回転をかけた浮き球パスを送ると、ボックス右で宮崎が収めてクロスを供給。ジェトゥリオが飛び込み、リードを2点に広げた。その直後にもジェトゥリオが相手のトラップミスを見逃さずにボールを奪い、ウタカに繋いで絶好機を迎えたが、ウタカの左足シュートは威力がなく、GKにキャッチされてしまう。前半で試合を決めることはできなかった。

 すると後半早々、アンドリヤシェビッチのミドルシュートをGKマイケル・ウッドをパンチングで弾いた後でレオナルドを倒し、PKを献上。これをレオナルドに決められて1点差に詰め寄られることになった。

 決めるべきときに決めず、1点差にされたことは痛かったが、甲府はすぐさまギアを入れ直し、前向きな姿勢をピッチで示す。相手に対する素早いアプローチ、味方のボールホルダーへのサポートに走り、再び流れをつかむと、58分に再び点差を2点に広げてみせた。

 右サイドの深い位置で宮崎がボールを持ち、飯島に戻す。そこへ後方から絶妙のタイミングで関口が走りこみ、ボールを引き取るとそのままボックス右へ侵入して右足一閃。豪快にニアサイドへシュートを叩き込んだ。

 目の覚めるような一撃にスタンドが沸いたのは言うまでもない。国立競技場に集まったファン・サポーターの心を熱くするゴールで甲府はリードを広げ、その後も球際の激しさと推進力で浙江FCに対して優勢に試合を進めた。

 試合終了間際の89分には鳥海がダメ押しゴールをスコア。メルボルン・シティと勝ち点、得失点差で並んだが、総得点で上回り、グループHの首位に躍り出た。

 週末にJ2の最終節、プレーオフ圏内を争う山形戦を控える甲府は、この試合に直近のリーグ戦とは異なる顔ぶれで臨んでいた。まさしく総力戦と言えたが、ACLでネクストステージに進むために是が非でも勝ち点3が欲しかった試合でチーム一丸となって戦い、まずは一つ目のハードルをきっちり飛び越えてみせた。

▼出場メンバー
甲府◎GKマイケル・ウッド、DF関口正大、井上詩音、エドゥアルド・マンシャ、小林岩魚、MF林田滉也、中村亮太朗(70分:松本凪生)、宮崎純真(65分:鳥海芳樹)、飯島陸(70分:長谷川元希)、ジェトゥリオ(84分:三平和司)、FWピーター・ウタカ(65分:クリスティアーノ)


This article is a sponsored article by
''.