第43回サッカーマガジンカップ オープン大会2025(主催・運営:株式会社毎日コムネット、後援:株式会社ベースボール・マガジン社)は9月11日に大会4日目を迎えた。今大会ではピックアップマッチのMOM(マン・オブ・ザ・マッチ)を紹介する。同志社大学三ツ葉キッカーズAのGK木塚友裕は、準決勝のPK戦で1本をストップ。その後に最後のキッカーとして成功し、決勝進出に貢献した。

上写真=PK戦6人目、GKから見て右へのキックを木塚が見事にストップ! 決勝進出に大きく貢献した(写真◎石倉利英)

「しっかり最後まで見て」

 近年は大学の準体育会・同好会・サークルの日本一を決める大会と位置付けられ、代々の選手・女子マネジャーに『マガ杯』『マガジン杯』の愛称で親しまれているサッカーマガジンカップ。準決勝で奥ヤマンチェスター夢テッ斗と対戦した同志社大学三ツ葉キッカーズAは、前半に先制したものの、56分(30分ハーフ)に失点し、持ち込まれる形で1-1からのPK戦に突入していた。

 5人ずつ全員が成功し、迎えた6人目の先攻で三ツ葉キッカーズGK木塚がセーブ。それまではキックと逆に跳ぶことが多かったため、「しっかり最後まで見て、そこから判断しようと決めました。うまくいってよかった」と振り返るPKストップだった。

 殊勲の背番号21は、そのままボールを持ってペナルティーマークへと歩き、6人目のキッカーに。普段の順番は最後で、今回も6人目に蹴ると決まっていたわけではなかったが、「決めたら勝ち、という状況になったら自分が蹴ろうと思っていました」。サッカーマガジンカップに『現役』として参加する最後の学年である3年生で、「3年生が責任を持って蹴るべきだと思った」というキックを見事に決めると、駆け寄ってきたチームメイトの歓喜の輪の中心となった。

 草津東高(滋賀)時代に高校選手権の登録メンバーとなったが、控えで出場機会はなく、「上には上がいることが分かったので、他で活躍できるところを探そうと思って」三ツ葉キッカーズでのプレーを選択。3年生で迎えた集大成のサッカーマガジンカップで、ファイナルへの切符をつかんだ。

 創設当初からサッカーマガジンカップに参加している三ツ葉キッカーズだが、これまでの最高成績は準優勝。近年でも2018年にBチームが、2023年にはAチームが決勝で敗れており、12日の決勝は悲願の初優勝、関西勢としても初制覇を狙う戦いとなる。

 170センチの小柄な守護神は「今回は大会を通じて良い試合しかしていない。決勝も自信を持ってプレーできたら絶対に勝てる」ときっぱり。日本一に向けて「やり切るだけです」と意気込んでいた。

取材◎石倉利英 写真◎高野徹、石倉利英


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