皇后杯 JFA 第46回全日本女子サッカー選手権大会の準決勝が1月18日にサンガスタジアム by KYOCERAで行なわれた。アルビレックス新潟レディース(新潟L)が日テレ・東京ベレーザ(東京NB)を、三菱重工浦和レッズレディース(浦和)がINAC神戸レオネッサ(I神戸)を下し、25日の決勝に駒を進めている。

上写真=準決勝第1試合では新潟Lが後半終了間際の同点ゴールで追いつき、PK戦の末に東京NBを下した(写真◎森田将義)

■2025年1月18日 皇后杯準決勝第1試合(@サンガS:観衆1,224人)
新潟L 1-1(PK3-0)東京NB
 得点:(新)富岡千宙
(東)松永未夢

■2025年1月18日 皇后杯準決勝第2試合(@サンガS:観衆1,813人)
浦和 4-1 I神戸
 得点;(浦)高橋はな、島田芽依、塩越柚歩、伊藤美紀
    (神)ヴィアン・サンプソン

アディショナルタイムの同点ゴール

 第1試合は劇的な試合展開となった。試合の主導権を握ったのは東京NB。テンポ良くボールを動かし、グループで新潟Lのゴール前を崩しにかかると、6分にはMF北村菜々美のパスからDFの背後を取ったFW松永未夢がゴールネットを揺らした。
 
 29分には左サイドを上がった北村のパスで、ファーサイドから中央に飛び込んだMF山本柚月がシュートを放つなど、さらに攻め込んだ東京NBだったが、松田岳夫監督が「支配しているわりにはシュートが少なかった。アタッキングサードでのパス、積極性が足りなかった」と嘆いたように、最後の局面を崩し切れず、2点目が奪えない。
 
 対する新潟Lは、「ベレーザさんはしっかりボールを持つチームなので、押し込まれるのは想定内。あそこで守るのが私たちの良さ」(橋川和晃監督)と失点にも動じず、統率の取れた守備で最後の局面ではやらせない。前半は奪ったボールをしっかりつなげなかったが、後半は相手DFの背後に落ちるボールが増加。下がった相手ラインの前でボールを持てる場面が多くなり、見せ場が増えていく。
 
 74分には中盤で奪ったDF有吉佐織が素早く裏のスペースにスルーパス。抜け出したFW児野楓香のシュートはGKに阻まれたが、焦れずにチャンスをうかがい続けると、後半アディショナルタイムの90+5分に右サイドの高い位置でFKを獲得。MF下吉優衣が上げたボールを、パワープレーでゴール前に上がっていたGK平尾知佳が競り合い、こぼれ球をMF富岡千宙が押し込んで同点とした。
 
 15分ハーフの延長でも決着がつかず、迎えたPK戦では平尾が躍動し、東京NBの1人目と3人目をセーブ。「10点取るストライカーと10点守れるGK、どちらを選ぶかと言われたら10点守れるGKを選ぶ。彼女がいないと失点している。彼女がいるから思い切って(奪いに)行ける」と橋川監督が評する守護神の活躍で、新潟Lが決勝進出を決めた。


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