上写真=追い込まれたイングランドは90+5分、ベリンガムが同点ゴールを決めて仁王立ち! 延長開始直後にはケイン(9番)が決めて逆転勝利を収めた(写真◎Getty Images)
■2024年6月30日 ラウンド16(@ゲルゼンキルヘン)
イングランド 2-1(延長) スロバキア
得点:(イ)ジュード・ベリンガム、ハリー・ケイン
(ス)イバン・シュランツ
敗退寸前から勝ち上がる
開始17分でイングランド3人、スロバキア1人が警告を受ける波乱含みの展開の中、ゴール前でのチャンスを多く作ったのはスロバキア。5分にDFダビド・ハンツコが左サイドからセンタリングを送り、際どいシーンを作ると、12分にはFWルカーシュ・ハラスリンが左サイドを破ってシュートを放つが、イングランド守備陣がかろうじて防ぐ。
その勢いのままに25分、スロバキアが先制点を奪う。最終ラインからのロングパスを前線でつなぐと、FWダビド・ストレレツからのパスに合わせてエリア内に走り込んだFWイバン・シュランツが右足で蹴り込んだ。
前半はボール支配率の高さに反して良い形を作れなかったイングランドは後半、50分に左サイドへの展開からDFキーラン・トリッピアーの折り返しを、FWフィル・フォーデンが押し込んで同点かと思われたが、フォーデンのオフサイドで認められず。スロバキアも55分、イングランドのFKを短くつなぐプレーがミスとなったスキを突き、ストレレツがハーフウェーライン付近から無人のゴールにシュートを放ったが、右に外れた。
イングランドは終盤、懸命にゴールを目指すものの、75分にフォーデンのFKをFWハリー・ケインがヘッドで合わせたシュートは左に外れる。81分にはMFデクラン・ライスの中央からのミドルシュートが左ポストに当たり、こぼれ球をケインが右足ボレーで合わせたシュートも決まらない。
だが6分と表示された後半アディショナルタイムの90+5分、ついにイングランドが追い付く。DFカイル・ウォーカーのロングスローをDFマーク・グエイがバックヘッドで流したボールを、MFジュード・ベリンガムが鮮やかなオーバーヘッドキックで決めてネットを揺らした。
土壇場で同点としたイングランドは、勢いのままに延長開始直後の91分に逆転する。右からのFKがはね返されたボールをFWエベレチ・エゼがボレーシュート、左サイドに流れたボールをFWイヴァン・トニーがヘッドでつなぐと、ケインがヘッドで決めた。
その後はスロバキアも反撃に転じたが、イングランドは最後までゴールを割らせず勝利。敗退寸前まで追い込まれたものの、見事な逆転勝利で勝ち上がり、ベスト8ではスイスと対戦する。