上写真=オランダを三たび突き放すゴールを決めたオーストリアのザビッツァー(写真◎Getty Images)
■2024年6月25日 グループステージ第3節・D組(@ベルリン)
オランダ 2−3 オーストリア
得点:(オラ)コーディ・ガクポ、メンフィス・デパイ
(オー)オウンゴール、ロマノ・シュミット、マルセル・ザビッツァー
34年ぶりにオランダに勝利
開始早々の6分。予期せぬ形でゴールが生まれた。
左サイドでフリーになったオーストリアの左サイドバック、プラスがクロスを供給。自陣に戻ってきたオランダの右ウイング、マレンがクリアしようと出した足にボールが当たり、そのままゴールイン。オウンゴールによりオーストリアが先制に成功した。
一方、オランダも反撃に出る。ゴールをこじ開けたのは後半開始直後の47分。自陣でボールを奪うとカウンターを発動。シャビ・シモンズが持ち上がり、最後はガクポがネットを揺らした。その後もオランダが攻勢に出たが、勝ち越しゴールをスコアしたのはまたもオーストリアだった。
59分、左サイド深くボールを運ぶと、グリリッチュのクロスにシュミットが走り込み、ヘディングシュートを突き刺す。ボールホルダーを追い越し、果敢にスペースを突くオーストリアの攻撃は、前半からオランダ守備陣を悩ませたが、この場面でもオランダの守備陣を後手に回らせていた。
オランダも粘りを見せ、75分にデパイがネットを揺らし、再び追いついてみせたが、オーストリアの勢いは止まらなかった。80分にザビッツァーがゴールを決めて三たび突き放し、地力を示す。長い距離、ノープレッシャーでボールを運ぶと、パス交換を経てラインの裏に抜け出し、シュートを決めた。
3ゴールを奪ったオーストリアがシーソーゲームを制し、3−2で勝利。対オランダ戦の勝利は実に34年ぶりのこと。しかも他会場のフランス対ポーランドは引き分けに終わったため、勝ち点6を積んだオーストリアはグループDの首位となり、決勝トーナメント進出を決めた。一方でオランダは3位に転落。各グループ3位のうち上位4チームが決勝トーナメントに進めるレギュレーションのため、勝ち点4のオランダもネクストステージに進めるが、まさかの結果となった。