第102回全国高校サッカー選手権大会の準々決勝が4日、行われた。浦和駒場スタジアムの第2試合では神村学園(鹿児島)と近江(滋賀)が対戦。前半から点を取り合う激しいゲームとなり、後半のアディショナルタイムに近江が4点目をスコアし、白熱の試合を制した。

上写真=激しい点の取り合いを制した近江が準決勝進出を決めた(写真◎松田杏子)

■2024年1月4日 全国高校サッカー選手権準々決勝(@埼玉・駒場)
神村学園 3-4 近江
得点:(神)西丸道人、吉永夢希、名和田我空
   (近)鵜戸瑛士2、山本諒2

鵜戸瑛士と山本諒がそれぞれ2ゴール! 

 白熱のゲームになった。先制したのは近江。12分、浅井晴孔が左からあげたクロスをファーサイドで拾った鵜戸瑛士が右から上げると、ボールはそのまま逆サイドのネットへ。幸先よく得点したかに見えたが、これは激しい試合の幕開けを告げるゴールだった。

 18分、今度は神村学園がネットを揺らす。卒業後、ベガルタ仙台入りが決まっている西丸道人が決めた。ゴール正面でボールを回収すると、右サイドに展開。有馬康汰にクロスに頭を合わせ、同点に追いついた。その4分後、左サイドのポケットまで持ち込んだ吉永夢希がGKの虚を突いて角度のないところからシュートを決め、神村学園が逆転に成功する。

 後半に入ると、近江が攻撃に比重を置き、53分にネットを揺らす。右CKの流れから
川上隼輔が上げたクロスに代わって入った山本諒が飛び込み、ヘディングシュートを決めた。試合は再びタイスコアとなった。

 その直後、今度は神村学園がみせる。U-17代表としてW杯にも出場した名和田我空が右足で直接FKを沈め、3−2の勝ち越しに成功した。しかし、試合はこれで終わらない。さらに加速していった。

 66分、右CKのチャンスで、山本諒がこの日2点目を決め、3−3。再び同点に追いついた。そして後半のアディショナルタイム、40+3分だった。近江の10番、金山耀太が左サイド深く進入して上げたクロスの流れから、最後はボックス内の混戦の中で鵜戸がこぼれ球に反応。勝ち越しの4点目をスコアし、直後に試合終了のホイッスルが鳴る。

 タレント軍団と称された神村学園を破った近江は、これが初のベスト4進出。しかし歴史の更新は終わらない。激闘を制した勢いを駆って、ファイナル進出を目指すーー。


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