パリ五輪を目指した強化のため、現在、U―22日本代表は欧州遠征を行なっている。2−2のドローに終わったU―22ドイツ代表戦で、一時、逆転するゴールを決めたのが細谷真大だった。チームに勝利をもたらす存在になることを近い、次戦、27日のU―22ベルギー代表戦に臨む。

上写真=ゴールでチームを牽引する細谷真大(写真◎飯尾篤史)

文・写真◎飯尾篤史

デュエルにも一定の手応え

 今シリーズではU-22日本代表から半田陸とバングーナガンデ佳史扶がA代表に昇格したが、当初、最もA代表に近いと考えられていたのが細谷真大だった。

 すでに昨年、国内組だけで戦った7月のE-1選手権でメンバーに選出されており、今季も柏レイソルのエースとしてチームを牽引しているからだ。

「少しは期待していましたけれど、すぐに切り替えました。こっちに来て違う成長ができると思うので、 そこはポジティブに捉えています」

 実際、先発出場を果たした3月24日のドイツ戦では後半開始早々に佐藤恵允のクロスに合わせて逆転ゴールをマーク。昨年9月のスイス戦・イタリア戦で課題だと感じたデュエルの部分でも一定の手応えを得た。

「ドイツ相手に点を取れたことで自信になりましたし、フィジカル面でもやれたと思います。ただ、普通に当たったら相手も強いので、もうひと工夫が必要だと思いましたし、ピッチコンディションにももっと早く慣れていかないといけないなとも思いましたね」

 柏でも今季すでに2ゴール、代表でも1ゴール。前線を預かるストライカーとしては及第点の成果を残している。だが、それで気持ちが晴れているわけではない。自身のゴールが勝利に結びついていないのだ。

「自分が点を決めても(3試合とも)引き分けに終わっているんで。まずは勝利のために動くのが大前提で、そのうえで自分が点を取ってチームを勝たせるところに本当にこだわってやっているので、ちょっと時間がかかっていますけど……」

 3月27日19時キックオフ(日本時間26時)のベルギー戦で、そのもどかしさを晴らせるかどうか。U―22日本代表の絶対エースが2試合連発でチームを勝利へと導く。


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