「年齢や立場に関わらず言いたいことを言い合えるところがアスレの良いところ」だとキャプテンである上村選手は言い、チーム最年少の金澤選手も「“充哉”はチームをまとめてくれる存在。だけど、みんなのイジられ役(笑)」と言う。5歳差の2人だが、その関係性に遠慮はなし。
そんな間柄から生まれるコンビネーションも評価されて、GKの黒本ギレルメ選手を加えた3人が、10月のアジアカップに臨むフットサル日本代表にアスレから選出された。アジアカップにおいては、イランが優勝12回とずば抜けた成績を残しており、次いで日本が3回優勝。過去2大会はイランが頂点に立っており、日本にとっては3大会ぶりの王座奪還を目指す戦いであった。
初戦、日本はサウジアラビアに1-2の敗戦を喫してしまう。気持ちを切り替えた日本代表は、韓国戦(6-0)、ベトナム戦(2-0)と連勝。準々決勝のインドネシア戦(3-2)、準決勝のウズベキスタン戦(2-1)も先制点を奪われる展開だったが、金澤選手の2試合連続ゴールもあり、苦しい戦いを見事に切り抜けていった。
決勝の相手は王者イラン。終了間際に失点したものの3-2で逃げ切り、8年ぶり4度目のアジア制覇を成し遂げた。
「本当に苦しい試合の連続でしたが、スタッフを含めた全員でメンタルを持ち直して戦うことができました。苦しんだ分、優勝の瞬間はこれ以上ないくらい嬉しかったです」(上村)
帰国後はアスレに合流、2試合9ゴールを奪う連勝でFリーグ戦に復帰。10月末時点で7位ではあるが、上位進出への狼煙を上げるゲームとなった。
「アジア王者としての自覚を持ってFリーグでもプレーしています。アスレは、リーグ開幕前のカップ戦で準優勝していて、日本代表選手が3人もいるので、本来は優勝争いをしなければいけないチームですから」(金澤)
「上にいくためには、決めるところを決め、守るところを守る、それをしっかりやるしかない。そして一人一人が自分の価値を高めていくこと。それがアスレの価値を高め、日本のフットサルの価値を高めることになります」(上村)
アスレの躍進と先に見据える日本代表での活躍の一方で、目の前のファンを楽しませることも忘れていない。とはいえ、競技の注目度においては、まだ大きな伸びしろがある。
「去年のワールドカップでは同い年の選手が代表でプレーしていて、複雑な気持ちがありました。自分もそこに立てるように、子供たちから憧れられる選手になれるように頑張っていきます」(金澤)
立川から世界の舞台へ。アスレが誇る選手たちは、さらなる高みを目指して今日もボールを蹴り続ける。
こちらのインタビューのほか、アジア選手権のチーム復調の要因や、2人が思うキャプテン像などカラー2ページにわたるインタビューは、2022年12月1日に(公財)東京都スポーツ文化事業団が発行した『スマイルスポーツマガジンVol.92』に掲載されています。
うえむら・あつや(写真・右)
1996年月日生、奈良県出身。gatt2008で小学校から高校までプレー。P.S.T.C.LONDRINAを経て、2016-17シーズンより湘南ベルマーレフットサルクラブに加入。2018-19シーズンから立川・府中アスレティックFC(現・立川アスレティックFC)に移籍。2019-20シーズンからキャプテンを務めている。武器は左足から放つ強烈なシュート。
かなざわ・そら(写真・左)
2001年月日生、東京都出身。FC町田ゼルビアの育成組織でプレーし、2020-21から立川・府中アスレティックFC(現・立川アスレティックFC)に入団してフットサルに転向。2022年4月にフットサル日本代表デビューし、5月のAFCフットサルアジアカップ2022東地区予選ではキャプテンの1人を務めた。武器は圧倒的なスピードを生かした突破。
スマイルスポーツマガジンのインタビュー特別編!
上村充哉選手と金澤空選手の相性の良さが伝わる、息の合った○×インタビュー動画と読者の皆様へのメッセージはこちら
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