アメリカが逆転でグループステージ突破を果たした。現地時間11月29日、カタール・ワールドカップB組でイランと対戦。決勝トーナメント進出には勝つしかないアメリカは試合開始から積極的に攻め続け、38分にクリスティアン・プリシッチのゴールで先制。イランも後半からは攻めに出たが、スコアは動かずアメリカが2大会ぶりのラウンド16へ進んだ。
上写真=前半にアメリカのクリスティアン・プリシッチが決勝ゴールを挙げる(写真◎Getty Images)
■2022年11月29日 カタールW杯B組(アル・サマーマ)
イラン 0-1 アメリカ
得点者:(ア)クリスティアン・プリシッチ
イランの重厚な守備ラインに挑み続ける
逆転突破を果たすには、勝つしかない。そんな状況にも背中を押されて、アメリカが試合開始から積極的にイランゴールを目指した。
経験豊富な選手が多いイランを相手に、はつらつとした若さを前面に押し出しながらアメリカが攻める。ウェストン・マッケニーらインサイドハーフがサイドに開いてスペースを埋めながら、サイドバックを攻め上がらせる。重厚なイランの守備陣に跳ね返され続けたが、サイドからの攻略を試み続けた。
38分、その姿勢が実る。アンカーのタイラー・アダムスが久々に自由を得て前に出ると、下がっていたマッケニーへパス。右サイドへ大きく振ると、それまでさまざまな種類のクロスを入れていたセルジーニョ・デストが、今度は頭で折り返してイラン守備陣のタイミングをずらす。ゴール前でチェルシーの背番号10、クリスティアン・プリシッチが押し込んだ。
選手やシステムを変更して反撃を試みるイランに対して、ヨーロッパで経験を積んでいるアメリカの選手たちに恐れも揺れもみられない。さらに、終盤まで体力も落ちず、守備から攻撃に切り替えるユヌス・ムサを、交代で入っていたイランのアボルファズル・ジャラリがユニフォームをつかんで止めなければならないほどだった。
中3日で試合が続くが、若きアメリカはまだまだ走れそうだ。