WEリーグは8日、第20節が行なわれ、首位に立つINAC神戸レオネッサはアウェーで最下位のノジマステラ神奈川相模原と対戦した。前半に1点、後半に2点をスコアした神戸は3-0で完勝。2節を残して優勝を決めた。

上写真=初代WEリーグ王者に輝いたINAC神戸レオネッサ(写真◎WE.LEAGUE)

9年ぶりに優勝できてうれしかった(中島主将)

 今月4日に行われた11節の延期分で、サンフレッチェ広島レジーナと対戦したI神戸は、引き分け以上で優勝が決まる状況だった。だが、17戦目で初黒星を喫し(0-1)、優勝は持ち越しとなった。

 その時点でも2位の三菱重工浦和レッズレディースとの勝ち点差は9あり、圧倒的優位な立場にあった。そして7日のマイナビ仙台レディースとの試合で浦和が勝利を収め、『自動優勝』もなし。この日のN相模原戦で引き分け以上の結果を残し、自力で優勝を決めることになった。

 果たしてI神戸は、S広島R戦の反省を生かし、前半から積極性を示した。序盤こそ動きに硬さも見られたが、すぐにペースをつかみ、8分に田中美南が先制。その後、前半は追加点が奪えず、N相模原にいい形をつくられる場面も見られたが、70分に再び田中美がネット揺らし、追加点。その2分後には成宮唯が決めて、3-0で勝利を飾った。

 シーズンを通じて圧倒的な強さを示し、初代王者に輝いたI神戸。終盤に来て難しいゲームも増えたが、優勝決定試合で勝ち切る勝負強さを守り切る集中力を改めて示してみせた。

 キャプテンの中島依美は「素直にうれしいの一言です。(リーグは)すごく長かったですけど、しっかり自分たちが積み上げてきた成果だと思います。難しい試合もたくさんあったんですけど、チームでしっかり良い準備ができました。9年ぶりに優勝できてうれしかった」と喜びを語った。

 そして星川敬監督は「久々に女子サッカーに戻ってきて、プレッシャーもあったんですけど、無事に戦い抜いて、優勝できたのでうれしかったです。優勝を経験したことのある選手も多いですが、未経験の選手も多くて、そういう中でプレッシャーを感じたので、それが少し足踏みした要因だと思います。ただ、その中で戦い抜いて一人ひとりが成長した。それがこういう良い結果につながったと思います」と振り返った。

 リーグ戦は2試合を残すものの、2位の浦和に勝ち点9差をつけ、I神戸はチームとしての総合力が別格だった。総得点30は浦和に7点劣るものの、失点は18試合でわずかに6。浦和が20失点していることを踏まえれば、圧倒的な数字だ。その強さは『初代女王』の冠をいただくのに相応しいもの。

 INAC神戸レオネッサの名は、WEリーグの歴史の始まりとして、永遠に刻まれることになった。


This article is a sponsored article by
''.