上写真=佐々木雅士が日本の3試合連続完封勝利を誓う(写真◎スクリーンショット)
「100パーセントの状態でプレーできる」
鈴木彩艶、1-0 U-23クロアチア。小久保玲央ブライアン、2-0 U-23カタール。
ドバイカップU-23に参加中のU-21日本代表は、2試合とも見事に完封勝利。鈴木、小久保ともにGKとして最高の結果に貢献している。
3月29日(日本時間30日)の順位決定戦は、1位と2位を決める戦い。つまり、決勝だ。その舞台に、まだプレー機会のない佐々木雅士が出場する可能性がある。
「まずは2人が2試合とも無失点で終えてくれて、チームとしていい状態で最終戦に向けてトレーニングできています。2人とも良いモチベーションで練習に臨んでいるので、僕もいい気持ちで臨めていますし、ここまで試合に出ることができなくてもしっかりできています。最終戦にチャンスがあれば、100パーセントの状態でプレーできると思っています」
鈴木も小久保もそれぞれに特徴を出して存在感を示したが、佐々木も負けていられない。
「まずは日本のキーパーとしての存在感を示したいですし、それは失点ゼロで止めること。ディフェンスラインを安定させるコーチングやカバーリングで、90分を通してやっていきたいと思います」
アカデミーから順調に育ってきた柏レイソルで、プロ2年目の今季はルヴァンカップ2試合でゴールを守っている。
「まずはシュートを止めることは、プロ1年目の去年から伸びていると思っています。そこは譲りたくないポイントです。あとは左足でビルドアップに参加して攻撃の起点になることはほかの選手にないストロングだと思っているので、違いを出していければと思っています」
事前にチーム全体で練習する時間も限られたし、第3戦を前に所属チームに戻る選手がいるなど、細かいプレーのイメージを共有するのはなかなか難しいスケジュール。だが、これも経験だ。GKとしてはセンターバックとの連係が特に大事になるから、話し合いは続けている。
「守備面だと、自チームでもディフェンスラインの背後のカバーを意識して、ポジションを高く取っています。ラインのコントロールも、自分が前に出るから下げないようにと話していますし、攻撃面でもビルドアップに参加して、ここにいてほしいとか、見ているから走ってほしい、とコミュニケーションを取っています」
その密度はもちろん試合中にも高く保っていく必要がある。対戦相手はU-23サウジアラビアだ。
「A代表の試合を見ても、スピードのある選手が多いイメージです。力強さもあるチームだと思うので、勢いに飲み込まれないように意識したい」
速さで仕掛けてくれば前に出てスペースを消すし、勢いを持ってくれば得意のシュートストップでチームを乗せていく。強豪が相手だからこそ、GKの存在でチームの空気を変えてゆける。
「だからこそ、最後尾の安定感がすごく大事です」
佐々木の存在がチームの重厚感を生み出すことができれば、優勝が見えてくる。