U-21日本代表がUAEに渡り、『ドバイカップU-23』に臨む。鹿島アントラーズの荒木遼太郎もメンバー入りしてるが、1月にはA代表のキャンプにも参加していて、そこで得た刺激をこの大会にも引き続き持ち込むつもりだ。

上写真=荒木遼太郎はA代表経験者としてU-21日本代表を引っ張っていく(写真◎スクリーンショット)

「取ったあとの前につける1本目のパス」

「久々に代表に入って試合ということで、練習をする時間がなくて合わせるのは難しいですけど、しっかり自分のプレーを表現したい」

 荒木遼太郎は初々しくUAEのドバイで語った。U-21日本代表の一員として臨むドバイカップU-23では、3月23日にU-23クロアチアと、26日にU-23カタールと対戦し、29日に順位決定戦を行うスケジュール。伝統的に強さとうまさを兼ね備えるヨーロッパの国と、アジアで進境著しい国と対戦することで、現在地を探り当てることができる。

 荒木の中で一つの基準が、「日本代表」だ。1月の国内組のキャンプで初めてA代表の活動に参加。予定されたウズベキスタンとのテストマッチはキャンセルになったものの、ヨーロッパで活躍して戻ってきた長友佑都や酒井宏樹、大迫勇也、武藤嘉紀らと汗を流して、高い基準を直に味わった。

「A代表は強度が高く、質の高さには学ぶもの多くて、それを基準にしてチーム(鹿島アントラーズ)でも練習してきたので、発揮していきたいと思います」

 それは例えば、こういうことだ。

「取ったあとの前につける1本目のパスや、ゴール前で勝負が決まるところのパスの正確さ、このパスで点が決まるか決まらないかの際どいところの正確なパスはレベルが高いなと思いました」

「通用していると感じたこともあるんですけど、世界で見たときには自分のプレーは通用しないとプレースピードで感じますし、見ていてまだまだ自分に足りないものがたくさんあると」

 今季からナンバー10を背負っている鹿島では、ここまでリーグとカップで早くも7試合に出場していて、「まだ100パーセントは出せていないですけど、そこの基準を意識しています」と「A代表基準」を体に染み込ませて取り組んでいる。第3節の柏レイソル戦では初ゴールも飛び出した。シュートが相手に当たってコースが変わる幸運にも恵まれたが、途中交代から10分しないうちのゴールは、ためらわずにゴールを狙う判断が吉と出た。独特の感性から生まれるプレーには、「相手の下がるタイミングをよく見ながらパスを出していて、そのタイミングをずらすのはあえて意識した上のこと」と計算づくであることを明かす。

 今回の遠征は、パリ・オリンピックを目指すU-21日本代表としてプレーするが、A代表で活動したスタンダードをもちろん持ち込んでいる。

「持ち味であるゴールにつながるプレーをどんどん表現していければ」

 それをドバイで披露するチャンスを逃すわけにはいかない。


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