上写真=無失点勝利に貢献したチェイス・アンリ(写真◎山口高明)
吉田選手が22番なのを忘れてました
「ちょっとだけ緊張しました。けど試合の途中から、どんどん無くなったのでよかったです」
初めてアジア勢との国際試合に臨み、及第点以上のプレーを披露したと言えるだろう。CBとして随所に強さを発揮し、スムーズなカバーリングで守備を引き締めた。相手の速攻にも落ち着いて対応。狙っていたインターセプトの数は限られたものの、今回のU-22代表には飛び級で参加している選手ながら、チェイス・アンリがピッチ上でそれを感じさせる場面はなかった。
自ら課題として挙げるビルドアップでは、序盤に鋭い縦パスを何本か通した。しかし、その数は次第に減っていく。本人の説明によれば、「ちょっと自分も安全にやっていたと思うし、最後らへんは自信がなくなってしまって、縦パスを入れられなかった。ちょっと通らなくて焦ってしまって、やめちゃいました。」という。数本が相手に引っかかったことで消極的になったプレーを反省した。
この日は同じ高校3年生である松木玖生、甲田英將、中村仁郎のアタッカー陣が活躍し、ゴールもスコアしている。目に見える形で結果を残した仲間の存在は試合中から大いに刺激になったと振り返った。自身もセットプレー時にゴールを狙ったが、チャンスはありながらも決め切れず。「ヘディングを決めたかった。絶対にいけたっす」と悔しがり、「3本ぐらい(チャンスが)あったので、次の試合では決めないといけない」と香港戦(28日)でのリベンジを誓った。チェイス・アンリにとってカンボジア戦は、手応えとともにさらなる課題も見つかった90分になったようだ。
かつて尊敬する選手と話していた吉田麻也と同じ22番をつけてプレーしたことについて問われると「吉田選手が22番というのを忘れていたので思いはないです。いま気が付きました(笑)。すみません」と返答。ピッチでポテンシャルの高さを示した17歳のCBは、試合後の取材でも大物ぶりを発揮した。