日本サッカー協会(JFA)は14日、技術委員会を開催し、終了後に反町康治技術委員長がメディアブリーフィングを行なった。カタールW杯アジア最終予選の日本の戦いぶりについて議論したほか、FIFA(国際サッカー連盟)からW杯の隔年開催案についてアナウンスがあり、そのことについても委員会で共有したと明かした。

上写真=FIFAはワールドカップの隔年開催を提案している(写真◎Getty Images)

アジアのサッカーにとって何が最善か?

「(FIFAやAFCから)今回は多くの提案がありました。W杯を2年に1回行なうことであるとか、インターナショナルマッチデー(IMD)の考え方(集中開催案)であるとか、ユースの大会についても少し変更するオプションがあるという話があり、そのことについて説明しました」

 現在、4年一度開催されているワールドカップについて、FIFAが隔年開催を提案している。反町委員長は「まだヒアリングの段階」と断った上で、「JFAとしてはまだどうするかまで行きついていない」と説明した。アジアサッカー連盟(AFC)は賛成の意向と伝えられているが、「JFAとしてどうするかはこれから整理する」と話すにとどめた。

 世界に目を向ければ、ヨーロッパサッカー連盟(UEFA)と南米サッカー連盟(CONMEBOL)が明確に反対を表明している。ただし、現在FIFAに加盟するの連盟・協会の数は210。反対派のUEFAの55とCONMEBOLの10を合わせても65協会であり、一方で47協会が加盟するAFC、57協会加盟のアフリカサッカー連盟(CAF)、さらに41協会が加盟する北中米カリブ海サッカー連盟(CONCACAF)も、先月時点では隔年開催案に前向きな姿勢を示していた。そう遠くないタイミングで投票が行なわれるとの噂もあるが、いずれにせよ、早急にJFAとしても意見をまとめることになりそうだ。

 W杯が隔年開催されることになれば、IMDを集中させて予選を戦う必要も出てくるだろう。一方で世界中の国々が予選を戦っている状況となれば、国際親善試合を開催する機会はさら減るかもしれない。すなわち、対戦できるのが常にアジア勢という状況も起こり得る。それは実際の対戦で世界をキャッチアップしていく機会を失うことを意味する。また、これらの変更は国内リーグの日程にも大きく影響を及ぼす可能性がある。

 反町委員長は「日本に有利になる形ではなく、アジアとしてどう真剣に取り組んでいくかを考えたい」とし、ワールドカップにおいてあまり位置づけが高くないアジアのサッカーにとって何が最善なのかを前提に、議論を深めたいと語った。


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