7月24日の女子サッカー第2戦、1次リーグF組ではオランダとブラジルが激突した。ともに初戦は大勝していて、連勝を手にしたいという思惑を隠さずに攻めあった。ブラジルはテクニックで、オランダは鋭いカウンターで仕掛ける白熱の対決は、3-3のドローという結果になった。

上写真=ブラジルはテクニカルなコンビネーションが光って3ゴール(写真◎Getty Images)

■2021年7月24日 サッカー女子1次ラウンドF組(@宮城スタジアム)
オランダ 3-3 ブラジル
得点者:(オ)ビビアネ・ミーデマ2、ドミニク・ヤンセン
   (ブ)デビーニャ、マルタ、ルドミラ

・オランダメンバー:GK1サリ・ファンフェーネンダール、2リン・ウィルムス、3ステファニー・ファンデルフラフト、4アニーク・ヌーベン、17ドミニク・ヤンセン、MF6イル・ルート、14ヤッキー・フルーネン、10ダニエレ・ファンデドンク、FW7シャニセ・ファンデサンデン(67分、リネト・ベーレンスタイン)、9ビビアネ・ミーデマ(89分、ビクトリア・ペロファ)、11リーケ・マルテンス
・ブラジルメンバー:GK1バーバラ、DF13ブルーナ・ベニテス、3エリカ、4ラファエレ、6タミレス、MF17アンドレシーニャ、8フォルミガ(46分、11アンジェリナ)、7ドゥダ(46分、アンドレッサ)、10マルタ(75分、ゲイス)、FW16ベアトリス(46分、アンドレッサ)、9デビーニャ

ミーデマが前節の4ゴールに続きまたも2ゴール

 テクニカルなブラジル、直線的な速さに優れるオランダ。どちらも自分たちの強みを惜しみなく発揮して一歩も譲らず、3-3の引き分けに終わった。

 試合は開始すぐに動いた。わずか3分、右からのリン・ウィルムスの横パスを中央で受けたビビアネ・ミーデマが、ゴールを背にしながら時計回りにきれいにターンして、左足を一閃。ゴール右に飛び込んで、オランダがあっけなく先制した。

 いきなり虚を突かれた格好のブラジルだが、ここからはいつものように素早くボールを走らせるコンビネーションと個々のテクニックの高さで主導権を握っていく。だから追いつくのも時間の問題だった。17分、デビーニャのスルーパスで右サイドをきれいに割ってドゥダがマイナスへ、これをデビーニャがシュート、DFに当たった跳ね返りを再びデビーニャが蹴り込んで、スコアをタイに持ち込んだ。

 あっという間に自分たちのペースに引き込んだブラジルは、後半開始から3人を交代させてさらにパワーアップ。逆転ゴールを狙って攻撃の手を緩めなかった。ところが、ゴールはオランダにもたらされた。59分、左サイドの素早いスローインからダニエレ・ファンデドンクがファーサイドへクロス、これをミーデマがヘッドでたたくと、GKバーバラの手を弾いて転がり込んだ。ブラジルは一瞬のスキを突かれた。

 だがもちろん、ブラジルが黙っているはずはない。一気にたたみ掛けるのがこのチームの強さだ。64分にVARによって与えられたPKをマルタが確実に決めて2-2とすると、68分には相手バックパスをGKの手前でかっさらったルドミラが流し込んで、ついに逆転、この日初めてのリードを奪った。

 勢いはブラジルにあった。しかし、勝負はこれでは決まらなかった。

 79分、ゴール正面からやや左、およそ20メートルの距離でオランダがFKを獲得した。ドミニク・ヤンセンがリラックスして右足を振ると、ボールは壁を超え、GKバーバラの左手をかすめてゴール左のトップコーナーにきれいに吸い込まれる同点ゴールになった。

 試合は結局、このまま3-3で引き分け。初戦で勝利を収めていた両チームとも連勝はならなかったが、勝ち点1を加えて最終節にグループリーグ突破をかける。


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